From Paris/パリDAC通信第49号

2006年5月28日
OECD閣僚理事会

5月23、24日「OECD閣僚理事会」が、「繁栄の実現」というテーマの下開催され、世界経済の概観、経済安定性の確保と経済パフォーマンスの改善、成長と雇用のための経済改革実施、知的資産と価値創造等について議論が行われました(議長サマリー)。我が国からは、塩崎外務副大臣、二階経産大臣等が参加しました。

 今年は、去年の閣僚理事会のように、具体的なアジェンダとして開発問題はとりあげられていないものの、例えば、OECD開発のための投資イニシアティブ(パリDAC通信第46号「OECDの開発に対する取組み強化」参照)の報告がなされ、参加閣僚より途上国開発のための投資の重要性が確認され、右促進のための本件OECDによる関連作業への歓迎が示されたり、振興経済国(特に中国・インド)の世界経済に与えるインパクトに関する議論が行われたりするなど、グローバリゼーションが進む中、ある時は開発の対象として、ある時は主要経済プレーヤー/もしくは障害として途上国が言及される形となりました。我が国からも、知的財産権保護の国際的ルール作成、右作業への中国・インド等振興経済国の参加の重要性等について発言しました(塩崎副大臣の閣僚理事会参加等に関する概要と評価については外務省サイトをご覧下さい。)。

OECDは現在「アウトリーチ」と称し、加盟国以外の主要プレーヤー(所謂BRICs:ブラジル、ロシア、インド、中国)との活動を活発化させています。例えば中国経済審査等、これらの活動では、BRICsはOECDメンバー(先進国)と同様の立場で登場します。これまで、そして今日現在もDACでは、「DACリスト」(パリDAC通信第44号参照)掲載国=援助対象国というルールで、ODAを計算しており、もちろんBRICsの一部の国はリストに入っていますが、別の次元でOECD自体がこれらの国との新たな関係構築を加速していく中、DACではこれらの国とどのように付き合っていくのでしょうか?引き続きDACのアウトリーチ(パリDAC通信第2429号参照)に関する議論も見守っていく必要があります。

(パリDAC通信担当 寺門雅代)


バックナンバー

2006年
5月15日第48回「一般財政支援の効果はいかに?
2月21日第47回「OECDの開発に対する取組み強化(その2)− 投資分野での取組み−
2月7日第46回「OECDの開発に対する取組み強化
1月25日第45回「スケールアップに関する議論−続編−(第2回 DAC・世銀スケールアップ会合)

2005年

12月11日第44回「質問:ブルガリアに派遣されている青年海外協力隊の費用は、『ODA』でしょうか?
       (「DACリスト」改訂)
11月28日第43回「スケールアップに関する議論

11月1日第42回「ODA増額のためにODAを使う?」− ODAに占める開発教育・広報費の割合−
9月18日第41回「OECD/DAC事務局による2010年におけるODA量のシミュレーションと最近のDAC内外におけるホットトピック
9月6日第40回「9月国連総会(首脳会合:World Summit)とOECD/DAC
8月22日第39回「援助効果ハイレベルフォーラム・フォローアップ(その2)
7月22日第38回「パリ援助効果ハイレベルフォーラムフォローアップ
6月27日第37回「オバケODA」を退治せよ?
5月28日第36回「開発援助サポーター倍増作戦−DAC諸国における広報−
5月14日第35回「パリ援助効果ハイレベルフォーラム報告とそのフォローアップ(その4 開発成果マネジメント)
4月18日第34回「パリ援助効果ハイレベルフォーラム報告(その3 能力開発)
3月19日第33回「パリ援助効果ハイレベルフォーラム報告(その2 パリ宣言と我が国の対応 )
3月4日第32号「パリ援助効果ハイレベルフォーラム
2月5日第31号「Forum on Partnership for More Effective Development Co-operation
1月23日第30号「脆弱な国家(fragile states)における援助効果向上に関するシニアレベルフォーラム
1月11日第29号「DACアウトリーチ戦略(その2)

2004年

12月14日第28号DACシニアレベル会合(SLM)
11月16日第27号「開発援助における評価の方向性
10月29日第26回「ローマ調和化宣言」のその後−パリ・ハイレベルフォーラムに向けて(その4 調達キャパビル)−
10月15日第25回『ニカラグア通信:現場から見た調和化・アラインメント
10月1日第24回「DACアウトリーチ戦略−対外協力関係の今後−
8月10日第23回「ローマ調和化宣言」のその後−パリ・ハイレベルフォーラムに向けて(その2 開発成果マネジメント)−」
7月28日第22回「ローマ調和化宣言」のその後−パリ・ハイレベルフォーラムに向けて(その1)−」
7月12日第21回「ODAでCO2排出権を買えるのか?」
6月12日第20号MDGsへの貢献はどう図るべきか?
5月30日第19号「対フランス援助審査」

5月18日第18号「OECD閣僚理事会(5/13-14)」
5月4日第17号 「援助量と援助効果の向上」

4月18日16号「DACハイレベル会合 報告」
4月6日15号「DACハイレベル会合(4/15-16)・予告編」
3月14号

2003年

12月13号
10/11月12号
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5月5日7号
4月28日第6号
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3月24日第2号

3月10日第1号

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