From Paris/パリDAC通信第20号


2004年6月12日
MDGsへの貢献はどう図るべきか?



来年9月の国連ミレニアム宣言レビュー会合等を控え、昨今、DACでもMDGs関連の議論が活発化しています。MDGsの達成方法に関する議論に加え、最近テーブルにあがるのが、MDGs達成に対するドナー側の取り組みをどのように計測し報告すべきか、という議論です。

DACメンバーの国々には、独自にこの取り組みを開始している国がいくつか存在しています。最初に着手したのがデンマーク。同国がどのような点な取り組みを行っているのか、政策面、戦略面を中心に説明が記述された報告が作成されています(リーフレット形式)。それに対し、最近はアウトプットを指標等の利用により数値で報告するための試みも開始され、現在その指標や共通のテンプレート等に関する議論を行いつつ、オランダ、イギリス、ノルウェー等が取り組みを行っています。(オランダは先日レポートを公表しました。)

これらの背景には、MDGsの報告を途上国に対して義務付けていることに鑑み、ドナー側も報告に取り組む必要があるという認識、そして、MDGsに対する一般市民・議会の意識向上も行う必要があるという考え等が存在しています(後者の認識に基づき、14、15日にストックホルムで開催されるDAC情報責任者会合では、MDGsの広報に関する議論が行われる予定)。

なお、DAC全体でこのような報告を行うかどうか・・・?MDGsに対するスタンスが各国異なること、またMDGs達成に対する手段・アプローチが各国異なることから、同一のフォーマットで、かつ全メンバーに報告を義務付けて実施することに対するコンセンサスは今のところはありません。

(パリDAC通信担当 寺門雅代)

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