2025年12月23日発行
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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス
-(dev-info)-
皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。
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【1】ワシントンDC開発フォーラム便り
「ショッピングモールとデモと」大島かおり(世界銀行/ジャカルタ在住)
【2】ワシントンDC開発フォーラム新着情報チェック
JICAは、9月に募集した中小企業・SDGsビジネス支援事業(通称:JICA Biz)について、合計62件の採択を決定しました(記事)
英国は、シリアにおける民間人への暴力に加担した組織や個人に対する制裁措置を発表しました(記事)
国連安保理は、MONUSCOの活動の1年間の延長を決議しました(記事)
世界経済フォーラムは、グリーン経済は年間5兆ドル規模に達しており、10年以内に7兆ドルを超える見込みと報告しています(記事)他
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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り
タイトル:ショッピングモールとデモと
執筆:大島かおり(世界銀行/ジャカルタ在住)
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三年過ごしたベトナムの首都ハノイを去り、今夏、インドネシアの首都ジャカルタに引っ越しました。ジャカルタは、最新2025年度の国連の発表で世界一の人口を誇る大都市です(二位はバングラデシュの首都ダッカ、三位は東京の都市圏)。このレポートの推計では人口4200万人とも言われ、東南アジア諸国連合(ASEAN)の事務局もあります(ASEANに関しては、前回12月11日発行のフォーラム便りで紀谷前ASEAN日本代表部大使も執筆されています)。
たくさんのスーツケースと共にジャカルタ中心部のホテルに到着したのは、日本でも報道されたと聞く、大規模なデモが起こった日でした。発端は、国会議員の住宅手当に関する学生たちの抗議デモでしたが、巻き込まれたバイクタクシーの運転手が亡くなったことも火に油を注ぎ、暴動に発展しました。その時点での国会議員の住宅手当は、毎月5000万ルピア(12月19日調べで、約47万円)、全国最高水準であるジャカルタ都市部の最低賃金(約540万ルピア)に比べても10倍近くだと考えると、目を見張るものがあります。結局その週は自宅勤務になりました。
着任早々、予期せずホテルに籠ることとなりましたが、そのホテルがショッピングモールに直結しており、特に困らずに過ごすことができました。ジャカルタは「City of most malls」と呼ばれることもあるらしく、その数は170とも。「List of shopping malls in Jakarta」というウィキペディアページまでありました。一年中蒸し暑く大気汚染が懸念され、市民の憩える屋外スペースが限られているジャカルタでは、老いも若きも、モール内で過ごすことが多いようです。バンコクやマニラといったアジアの他の都市も同様ではありますが、人口規模も手伝って、数の多さでは突出している様子。とはいえ、週末でも閑散としていて、ビジネスがどのように成り立っているのか不思議なモールもかなりあります。ずらりと並ぶ高級ブティックで買い物するのは、どんな人たちなのでしょうか。
大規模デモの翌週、オフィスへの出勤が再開したのでホテルを出ると、駅や警察の門や建物が真っ黒に焼かれて、ガラスの破片が一面に飛び散っているのを見ました。デモに参加した人々の鬱憤が、そのままこびりついているようでした。今はクリスマス一色の高級モールからも、非暴力的とはいえ毎週のように行われているデモからも、経済成長と同時に格差の広がりを指摘される、東南アジアの鼓動が感じとれます。これから数年暮らすことになる世界屈指の大都市で、その活気と明るさと影、内包する市民の不満も希望も、さまざまな姿を見て聞いて学んでいきたいと思います。
今年最後のフォーラム便りとなりました。これを読んでくださっているみなさんが、それぞれ生活されている土地で、どうぞよい2026年をお迎えになりますように!
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【2】 開発フォーラム新着情報チェック
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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を
|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、
└――┘devinfo.mailmagazine@gmail.com までご連絡ください
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– 日本関連 –
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- 国際連合難民高等弁務官シリア事務所との間で、7.92億円を供与額とするシリアに対する無償資金協力「持続可能な帰還及び再統合のための人道的保護計画(UNHCR連携)」に関する書簡の署名・交換が行われました(記事)。
- トンガ王国首相との間で、供与額4.0億円の無償資金協力「経済社会開発計画(太陽光発電システム関連機材)」に関する書簡の署名・交換が行われました(記事)。
- 国際連合児童基金キューバ事務所との間で、供与額1.47億円の無償資金協力「東部県における水・衛生及び保健サービス基盤改善計画(UNICEF連携)」に関する書簡の署名・交換が行われました(記事)。
- 国際協力機構(JICA)は、キルギス共和国政府との間で、「電力システム運用・保守能力強化のための研修施設整備計画」を対象として、無償資金協力の贈与契約を締結しました(記事)。
- JICAが出資する『アジアインフラパートナーシップ信託基金2 (“Leading Asia’s Private Infrastructure Fund 2”: LEAP 2)』を活用し、アジア開発銀行が、パプアニューギニアの国営航空事業者Air Niugini Limitedとの間で総額35.8百万米ドルの融資契約に調印しました。このうち、16.8百万米ドルはLEAP2を通じて供与されます(記事)。
- JICAは、9月に募集した中小企業・SDGsビジネス支援事業(通称:JICA Biz)について、合計62件の採択を決定しました(記事)。
- 1月26日、外務省国際機関人事センター主催、関西学院大学国連・外交統括センター後援で、国際機関就職セミナー「JPO派遣制度について知ろう」が関西学院大学大阪梅田キャンパスで開催されます(記事)。
- 外務省国際機関人事センターは空席情報を更新しました(記事)。
- 外務省は、各種分野の任期付き職員、非常勤職員を募集しています(記事)。
- 開発に関する人材募集情報がPartnerページに掲載されています(記事)。
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– バイ・ドナー関連 –
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- 米国ミレニアム・チャレンジ公社(MCC)はエクアドル、ボリビア、グアテマラを新たなパートナーシップ対象国に選定しました(記事)。
- カナダ政府はスリランカにおけるサイクロンへの人道支援を提供します(記事)。
- 豪州政府は、カンボジア・タイ国境に関する声明を発出しました(記事)。
- 英国は、シリアにおける民間人への暴力に加担した組織や個人に対する制裁措置を発表しました(記事)。
- 2025年、AFDは約137億ユーロのコミットメントと約1,000件の新規インパクト重視プロジェクトを実施しました(記事)。
- AFDは、2026年1月14日、重要鉱物のコントロールと途上国へのリスクをテーマにしたウェビナーを開催します(記事)。
- GIZは、ベネズエラからコロンビア、ペルー、エクアドルへと逃れた難民に対するGIZの支援についてHPで紹介しています(記事)。
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– 国際機関関連 –
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- 国際通貨基金(IMF)は、同サイト上のブログで国家統計局の重大な役割について論じています(記事)。
- 経済協力開発機構(OECD)は、スキルと雇用に関する年次報告書”OECD Skills Outlook 2025”を発表しました(記事)。
- 世界銀行は、クロアチアの防災対策とレジリエンス支援を目的としたローンを承認しました(記事)。
- 世界銀行は、スリランカのデジタル変革を支援するためのプロジェクトを承認しました(記事)。
- アジア開発銀行とカタール開発基金は、アジア・太平洋地域におけるインフラ開発を促進すべく新たなパートナーシップを始動しました(記事)。
- アジア開発銀行は、『アジア経済見通し2025年12月版』を発表しました(記事)。
- アフリカ開発銀行は、サントメプリンシペのブルーエコノミー、漁業を支援するための2200万ドルのプロジェクトを承認しました(記事)。
- アフリカ開発銀行と欧州復興銀行は、英国大使館と協働でチュニジアの起業家プロファイル報告書を発表しました(記事)。
- 米州開発銀行は、エクアドルの中小企業支援の生産性向上支援を目的としたプロジェクトを承認しました(記事)。
- 国連は、アフガニスタンにこの一年間で260万人が帰還したものの、国際的な支援が減少しており危機的な状況にあると報告しています(記事)。
- 国連は、中央緊急対応基金に対する10億ドルの支援を訴えています(記事)。
- 国連などは、2026年の人道支援のために330億ドルの支援を呼び掛けています(記事)。
- 国連安保理は、MONUSCOの活動の1年間の延長を決議しました(記事)。
- 国連は、南スーダンでPKO要員が殺害された件について非難しています(記事)。
- 国連は、ガザ地区で食糧不足に陥っている人の数が減少傾向に入ったものの、依然として8割弱の人々が支援を必要としていると報告しています(記事)。
- 国連は、ハリケーンに見舞われたジャマイカの経済的な被害総額がGDPの1/4程度に及ぶと推計しています(記事)。
- グティエレス国連事務総長は、イエメンで誘拐された国連職員を開放するように訴えています(記事)。
- OCHAは、スーダンで紛争地域が拡大しKordofan地域から1週間で2千人近くの避難民が発生していると報告しています(記事)。
- FAOは、水資源に関する最新のデータを公表し、水不足に陥っている地域が拡大していると報告しています(記事)。
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– シンクタンク・NGO関連 –
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- 国際開発センター及びアフリカ経済変革センター(ACET)は、開発協力の未来連合の設立に関する発表を行いました(記事)。
- 世界経済フォーラムは、グリーン経済は年間5兆ドル規模に達しており、10年以内に7兆ドルを超える見込みと報告しています(記事)。
- アジア経済研究所は、1月28日、賛助会向け専門講座「中国テック企業のグローバルサウス進出と米中ハイテク競争の実態」を開催します(記事)。
- ODIは、金融制裁を超えた人道支援活動の保護についての報告書を発表しました(記事)。
- 英王立国際問題研究所(チャタムハウス)は、世界の食糧・農業貿易における水の使用量についての報告書を発表しました(記事)。
- 英NGOネットワークBondは、2025年の開発業界を振り返り、厳しい一年の中での成果を12個挙げています(記事)。
- 英サセックス大学IDSは、来年が「放牧地と遊牧民の国際年2026年」となったことについてコメントしています(記事)。
- Save the Childrenは、洪水に見舞われたインドネシアで子供達の健康被害が拡大していると報告しています(記事)。
- Save the Childrenは、ビットコイン基金を立ち上げました(記事)。
- Save the Childrenは、難民の帰還に伴いシリアで爆発物の被害に遭う子供の数が過去5年間で最大になっていると報告しています(記事)。
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「メーリングリスト(devforum)」
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2025年12月23日発行
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