【dev-info】 2026年2月3日号(米国、初の重要鉱物閣僚会議を開催 他)

2026年2月3日発行 http://www.devforum.jp/

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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス dev-info

皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。

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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り

「見えない線と消えない微笑み」 小林隼人 (ホーチミン在住)

 

【2】ワシントンDC開発フォーラム新着情報チェック

  • 2026 年度(令和8年度)JPO 派遣候補者選考の応募を受け付けています。応募締切は3月3日(記事)。
  • 米国は、2月4日、重要鉱物のサプライチェーンの強化と多様化に向けた共同の取り組みを推進するため、50か国以上の代表団を歓迎し、初の重要鉱物閣僚会議を開催します(記事)。
  • 国連は、クーデターから5年経ったミャンマーで、不完全な選挙により分断が一層深まり、1000億ドルにも及ぶ経済被害が出ていると報告しています(記事)。
  • 国際開発センター(CGD)は、2月11日、「援助の削減:主要国はどう優先順位をつけるべきか? 」と題したオンラインイベントを開催します(記事)。
  • JETROアジア経済研究所は、2月19日、特別講演会「ASEANにおけるサプライチェーン強靭化~保護主義、地政学リスク、脱炭素、デジタル化への企業の対応と課題~」を開催します(記事)。

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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り

「多国間交渉の現場から見えるもの~場の力と対話~」砂原遵平(ジュネーブ国際機関日本政府代表部)

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国際情勢を取り巻く力学は、近年めまぐるしく変化しています。「不確実性の時代」という言葉を、これまで何度耳にしてきたか分かりません。2018年以降、OECD、アフリカ連合開発庁(AUDA-NEPAD)、そして現在はWTOにおいて、多国間協力、いわゆるマルチの枠組みの中で業務に携わり、勤務先が変わるたびに加盟国数は38か国、55か国、166か国と増え、会議場に並ぶ国名の札の数に比例するように、調整の難易度も確実に高まっていきました。

中でもWTOにおけるそれは、より複雑な様相を呈しています。経済水準も地政学的立場も大きく異なる166か国が、全会一致というルールの下で合意を目指す。そのプロセスでは、利害が複雑に絡み合う論点を一つひとつ整理し、時に既存の枠組みにとらわれない発想によって、革新的でいて、各国に「現実的」と思わせる解を見出す力が求められます。

こうしたことから、マルチの枠組みは動きが遅い、非効率だ、と評されがちです。もっとも、意思決定に関するその評価は一面では正しいですが、マルチには、使い方次第で活きる独特の強みがあることも忘れてはならないと思います。その一つが、主催力(Convening Power)です。

国際機関は、完全に中立とは言えないまでも、少なくとも話し合いの場としては受け入れられやすい立場にあります。二国間では利害が真正面からぶつかるテーマであっても、マルチの場であれば、まずは共通の課題として整理してみようという入口を設けることができます。開発分野でよく言われる「信頼醸成」や「共通理解の形成」が、抽象論ではなく実務として意味を持つ瞬間です。

日本にとっても、国際機関のもつ主催力は決して小さなものではありません。日本の経験や好事例を幅広い国々と共有できるだけでなく、他国の試行錯誤や失敗例から学ぶことができる。与える側と享受する側を固定しない対等な姿勢は、マルチの場ではより自然に保たれる面もあります。

マルチ外交やマルチ協力の価値は、最終文書が採択されたかどうかだけで測られるものではないと感じています。合意に至らなかった議論の積み重ねが、数年後、別の文脈で再び芽を出すこともある。その可能性を静かに耕し続けることも、重要な仕事の一つではないでしょうか(と、物事が思うように進まず、徒労感を覚えるとき、そう自分に言い聞かせています)。

 

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【2】 開発フォーラム新着情報チェック

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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を

|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、

└――┘こちら までご連絡ください。

 

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– 日本関連 –

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  • 2026 年度(令和8年度)JPO 派遣候補者選考の応募を受け付けています。応募締切は3月3日(記事)。

 

  • ブルキナファソとの間で、供与限度額14.05億円の無償資金協力「灌漑施設の持続可能な利用のためのワガドゥグ機材整備場整備計画」に関する書簡の署名・交換が行われました(記事)。

 

  • カザフスタン共和国との間で、カザフスタンに対する無償資金協力「カスピ海ルート上のアクタウ港税関における貨物検査機材整備計画」(供与限度額7.19億円)に関する書簡の署名・交換が行われました(記事)。

 

  • 国際協力機構(JICA)は、ウクライナ国政府との間で「人道的地雷及び不発弾除去のための緊急対応計画」を対象として、40億円を限度とする無償資金協力の贈与契約を締結しました(記事)。

 

  • 外務省国際機関人事センターは空席情報を更新しました(記事)。

 

  • 外務省は、各種分野の任期付き職員、非常勤職員を募集しています(記事)。

 

  • 開発に関する人材募集情報がPartnerページに掲載されています(記事)。

 

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– バイ・ドナー関連 –

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  • 米国は、2月4日、重要鉱物のサプライチェーンの強化と多様化に向けた共同の取り組みを推進するため、50か国以上の代表団を歓迎し、初の重要鉱物閣僚会議を開催します(記事)。

 

  • 豪州政府は、カンボジア及びタイの停戦に関する声明を発出しています(記事)。

 

  • 英国は、紛争による性的暴力の生存者がスーダンで医療的・心理的支援を受けられるよう、2,000万ポンドの新たな資金援助を行います。また、スーダンの戦争を助長する6名の個人に対し新たな制裁を発表しました(記事記事)。
  • 英国は、最近のイラン抗議者に対する残虐行為に関与した個人や組織に対する制裁を発表しました(記事)。

    ●AFDのチーフエコノミストが、USAID閉鎖の影響を振り返るインタビュー記事が公開されています(記事)。

    ●GIZは、ドイツの民間セクターと共に、ウクライナ電力網の再建を支援しています(記事)。

    ●インパクトファンドデンマークは、ウクライナにのみ投資する新たなファンドに1200万ユーロを投資します(記事)。

 

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– 国際機関関連 –

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  • 国連は、クーデターから5年経ったミャンマーで、不完全な選挙により分断が一層深まり、1000億ドルにも及ぶ経済被害が出ていると報告しています(記事)。

 

  • OCHAは、洪水に見舞われているモザンビークで、疫病と栄養不良の蔓延が懸念されると報告しています(記事)。

 

  • 国連大学は、世界の水不足の状況を分析した報告書を出版しました(記事)。

 

  • 国連は、ギャングによる暴力が続くハイチの状況分析と現状報告をしています(記事)。

 

  • UNEPは、気候変動対策に関する資金状況を分析した報告書を出版しました(記事)。

 

  • ユネスコは、過去2年間で54か国で300回のインターネット遮断が行われたと報告しています(記事)。

 

  • 国連は、ナイジェリアで宗教対立が起こっている地点以外にも紛争が拡大しているものの、援助資金が1/5まで減少していると報告しています(記事)。

 

  • WHOは、学校給食に関する新たなガイドラインを制定しました(記事)。

 

  • 世界銀行グループは、WBGパイオニア(インターンシッププログラム)の応募を受け付けています(締切2月17日)(記事

 

  • アジア開発銀行(ADB)理事会は、地域が直面する最も複雑な開発課題に取り組むため、機動的で高い成果を上げる人材を育成することを目的とする、新たな戦略的人事フレームワークを承認しました(記事)。

 

  • 米州開発銀行は、ラテンアメリカ、カリブ海地域の防災分野を支援するための新たな投資ポリシースキームを承認しました(記事)。

 

  • アフリカ開発銀行は、チュニジアの化学グループの環境向上支援を目的とした1億1000万ドルのプロジェクトを承認しました(記事)。

 

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-シンクタンク・NGO・財団関連 –

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  • 世界経済フォーラムは、ダボス会議について、「対話の精神」をテーマとして、数十年来で最も複雑な地政学的背景のもと、政府・企業・市民社会・学界から約3,000名のリーダーを招集(内400名の政治指導者が出席し、約65名が国家元首)し、平和と安全保障から技術・成長・人・地球に至る世界が直面する喫緊の課題について合意形成を図ったと振り返っています(記事)。

 

  • アジア財団及びラオス女性連合は、ラオスにおける女性・平和・安全保障のアジェンダ推進に向け、パートナーシップの再確認を発表しました(記事)。

 

  • ブルッキングス研究所は、「アメリカ第一」外交政策という新たな時代において、米国とアフリカ間の商業的結びつきを深化させる可能性が存在する、としたコメントを発出しています(記事)。

 

  • 国際開発センター(CGD)は、2月11日、「援助の削減:主要国はどう優先順位をつけるべきか? 」と題したオンラインイベントを開催します(記事)。

 

  • JETROアジア経済研究所は、2月19日、特別講演会「ASEANにおけるサプライチェーン強靭化~保護主義、地政学リスク、脱炭素、デジタル化への企業の対応と課題~」を開催します(記事)。

 

  • Save the Childrenは、武力衝突が激化するシリアで、補給路が断たれた結果、24000人分の援助物資が届かなくなっていると報告しています(記事)。

 

  • Save the Childrenは、深刻な干ばつに見舞われているソマリアで人口の1/4にあたる440万人が深刻な食糧不足に陥る恐れがあると報告しています(記事)。

 

  • Save the Childrenは、マダガスカルでmpoxが拡大していると警告しています(記事)。

 

  • Oxfamは、世界のビリオネアの富の蓄積状況と政治的影響力を分析した報告書を発表しました(記事)。

 

  • 英ODIは、中国のアフリカにおけるインフラファイナンスについての報告書を発表しました(記事)。

    ●同じくODIは、海底電力ケーブルが東南アジアのエネルギー転換に果たす役割についての報告書を発表しました(記事)。

    ●英王立国際問題研究所(チャタムハウス)の専門家は、世界の水問題と、2026年12月に開催される国連水会議についてコメントしています(記事)。

 

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ワシントンDC開発フォーラム「情報サービス(dev-info)」と

「メーリングリスト(devforum)」

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