【dev-info】 2023年6月27日号(「新グローバル金融協定のためのサミット」がパリで開催 他)

2023年6月27日発行 http://www.devforum.jp/

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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス dev-info

皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。

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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り

「大学院留学を経て」 中山愛美 (ワシントンDC在住)

 

【2】ワシントンDC開発フォーラム新着情報チェック

  • 英国とウクライナの共催によるウクライナ復興会議がロンドンで開催され、参加各国・機関は総額600億ドル(約8兆5600億円)の支援金提供を表明しました(記事)。
  • 仏マクロン大統領が提唱した国際開発金融に関する首脳級会合「新グローバル金融協定のためのサミット」がパリで開催され、国際開発金融機関の改革により融資能力を2000億ドル拡大できる等の声明を発表しました(記事記事)。
  • アメリカは、ユネスコに再加盟することを決定しました(記事)。 他

【3】GRIPS開発フォーラム

(1)戦後日本の経済発展―――アフリカ向けインタビュー

(2)GRIPS開発フォーラムウェビナー(6/14開催済)の資料を掲載

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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り

「大学院留学を経て」 中山愛美(ワシントンDC在住)

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先月、2021年秋に入学した米ジョージタウン大学公共政策大学院を卒業しました。学部時代から、いつか大学院留学をしようと心に決めて6年強。当初の想定よりも長く民間の金融機関、コンサルティング業界に身を置き、国際開発から離れていく自分のキャリアに葛藤を抱えながら、「失敗」覚悟で臨んだ大学院留学でした。今日は、そんな学生生活の中で感じたことを述べたいと思います。

ご存知の通り、アメリカの大学院は最低数年の社会人経験を必須要件に定める学校が多く、私の国際開発プログラムも平均年齢が28歳でした。異なる国籍・バックグランドで構成されるクラスメートとの会話や視点は面白く、これまで私にとっての開発分野はインフラファイナンス・民間活用の促進だと固執していた考えを良い意味で壊して広げてくれたと感じます。

例えば、Capstoneという卒業プロジェクトでは、私たちのグループはクライアントのUSAIDに対し、インパクト評価における衛星データとマシーンラーニングの活用について提案するという内容だったのですが、最近話題のAI等のデジタル技術の開発分野での可能性について今後のキャリア軸の一つに加えて追求しようと思うようになったのも、メンバーと切磋琢磨したお陰だと思います。このCapstoneの評価対象は、USAIDがGraduation Approachを用いてウガンダの難民キャンプとホストコミュニティに農業トレーニングを実施するというプログラムで、私たちのチームでは、リモートセンシング技術の先行研究レビュー、リサーチプランの策定、GISとマシーンラーニングを使用した衛星データの解析処理、処理データの指数化、ランダム化比較試験法(RCT)による仮説の検証、実際のオペレーションで使用可能にするための考慮事項等を纏めました。本プロジェクトの最大の課題は、先進国のように農地の区画整備が行われていない場合、比較的解像度の高い衛星データを使用してもマシーンラーニングで農地エリアの形状や色、テクスチャーを学習させることが難しく、誤差が大きい点でした。先行研究でも途上国の農地を対象とした研究は少なく、現時点での汎用性は低いように思いますが、こうした新しい技術を積極的に開発業界でも活用していくことが、研究のみならず人々の生活を豊かにしていくものであると期待が膨らみます。

久しぶりの社会人復帰で不安が多いですが、私も諸先輩方に倣い、少しでも役に立てるよう気を引き締めていこうと思います。最後に、留学前・在学中に親身になってアドバイス頂いた皆様に御礼申し上げます。

 

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【2】 開発フォーラム新着情報チェック

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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を

|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、

└――┘こちら までご連絡ください。

 

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– 日本関連 –

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  • ロンドンで開催された英国・ウクライナ政府共催の「ウクライナ復興会議」において、「ウクライナのエネルギー分野支援に関するG7+グループ」は、「ウクライナのエネルギー・システムの持続可能な復旧・復興のためのクリーン・エネルギー・パートナーシップ」に関する声明を外相レベルで発出しました(記事)。

 

  • 国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)在バングラデシュ事務所との間で、供与額3.91億円の対バングラデシュ無償資金協力「コックスバザール県及びバシャンチャール島におけるミャンマーからの避難民のための人道的保護計画(UNHCR連携)」に関する交換公文の署名が行われました(記事)。

 

  • カンボジア王国との間で、総額257億7,300万円を限度とする円借款2件(地方道路連結性向上計画供与限度額:236億9,200万円、シェムリアップ上水道拡張計画第三期供与限度額:20億8,100万円)に関する書簡の署名・交換が行われました(記事)。

 

  • ソロモン諸島との間で、無償資金協力「キルフィ病院整備計画」(供与限度額20.11億円)に関する書簡の署名・交換が行われました(記事)。

 

  • 国際協力機構(JICA)は、パラグアイ国政府(パラグアイ宇宙機構(AEP: Agencia Espacial del Paraguay))との間で、JICAにとって中南米地域で初めての宇宙機関向けの技術協力プロジェクトである「社会経済開発に向けた宇宙計画管理プロジェクト」に関する討議議事録に署名しました(記事)。

 

  • 国際協力機構(JICA)は、赤十字国際委員会(ICRC: International Committee of the Red Cross)と協力覚書を締結しました(記事)。

 

  • 外務省は、各種分野の任期付き職員、非常勤職員を募集しています(記事)。

 

  • 開発に関する人材募集情報がPartnerページに掲載されています(記事)。

 

  • 外務省国際機関人事センター主催で8月10日オンライン国際機関就職セミナー「教員の道から国際機関へ」が開催されます(記事)。

 

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– バイ・ドナー関連 –

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  • 英国とウクライナの共催によるウクライナ復興会議がロンドンで開催され、参加各国・機関は総額600億ドル(約8兆5600億円)の支援金提供を表明しました(記事)。

    ●英国輸出信用保証局(UKEF)は、アフリカおよびカリブ海地域の12カ国との新たなパートナーシップを発表しました。これにより、気候変動災害を受けた場合に、UKEFへの債務返済を繰り延べできるようになります(記事)。

    ● 英国は、紛争下の性的暴力根絶のための国際デー(6月19日)、コンゴ民主共和国とシリアにおける性暴力加害者に対する、資産凍結と渡航禁止措置を発表しました(記事)。

    ● 仏マクロン大統領が提唱した国際開発金融に関する首脳級会合「新グローバル金融協定のためのサミット」がパリで開催され、国際開発金融機関の改革により融資能力を2000億ドル拡大できる等の声明を発表しました(記事記事)。

  • AFDは、民間財団を対象とした協調融資の提案を募集しています。AFDは、本協調融資を通じて240万ユーロを拠出します(記事)。

    ●欧州投資銀行(EIB)とバルバドスは、1000万ユーロの医療セクターの強化に向けて1000万ユーロの追加拠出を行うなど、パートナーシップを強化します(記事)。

 

  • USAID及びインド鉄道は、2030年までに炭素排出量ネットゼロというインド鉄道の目標を達成するための覚書(MOU)を発表しました(記事)。

 

  • 米国ミレニアム・チャレンジ・コーポレーション(MCC)及びベナン政府は、エネルギーへのアクセスを向上させ、ベナンの電力部門を強化するための4億2260万ドルのベナン電力コンパクトの完了を発表しました(記事)。

 

  • 豪州政府は、熱帯性サイクロン「モカ」によるバングラデシュとミャンマーにおける緊急人道支援ニーズに応えるため、1,250万豪ドルの追加拠出を発表しました(記事)。

 

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– 国際機関関連 –

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  • 国連は、イランの人道状況に関する報告書を出版しました(記事)。
  • UNHCRは、難民の状況を分析した年次報告書を出版しました(記事)。

    ●WFPは、シリア支援が資金不足に陥っており250万人に対する支援を打ち切らなければならない状況になっていると報告しています(記事)。

    ●アメリカは、ユネスコに再加盟することを決定しました(記事)。

    ●ILOとUNICEFは、児童労働について分析した報告書を出版しました(記事)。

    ●UNDPは、最新のGender Social Norms Indexを発表しました(記事)。

    ●WFPは、コンゴ民主共和国で家を追われたものが600万人を超え、2500万人が食糧支援を必要としていると報告しています(記事)。

    ●IOMは、コンゴ民主共和国の紛争により、今年だけで100万人が家を追われたと報告しています(記事)。

 

  • 国際開発金融機関(MDBs)は、パリで開催された「新グローバル金融協定のためのサミット」で、パリ協定のゴールを共同で達成するための新たな金融フローに関する基本方針を発表しました(記事)。

 

  • 国際通貨基金(IMF)は、同HP上で、「世界貿易は今も、繁栄を促進することができる」と題した記事を公開しています(記事)。

 

  • 経済協力開発機構(OECD)は、住宅事情に関する政策等をまとめた新報告書”Brick by Brick: Better Housing Policies in the Post-COVID-19 Era”を発表しました(記事)。

 

  • 世界銀行は、移住と開発に関する新開発報告書” Migration and Development”を発表しました。その中で、送金元の国の経済活動が軟化し出稼ぎ労働者の雇用と賃金上昇の抑制が始まるのに伴い、2023年の低・中所得国への公式な送金フローは、1.4%増の6,560億ドルにとどまるとみられると指摘しています(記事)。

 

  • 世界銀行グループのは「持続可能な開発目標(SDGs)アトラス」を発表しました。意思決定の指針やSDGsに向けた進捗を測定するための適切なデータ、インタラクティブ形式の説明、可視化したデータを提供することができるということです(記事)。

 

  • アジア開発銀行は、バングラデシュの経済回復支援を目的とした4億ドルのローンを承認しました(記事)。

 

  • アフリカ開発銀行、欧州開発銀行、イスラム開発銀行、WHOは、低中所得国の、プライマリーヘルスケア強化を目的とする投資プラットフォームを立ち上げました(記事)。

 

  • 米州開発銀行は、アルゼンチンの持続的で強靭な経済成長の支援を目的とした3億5千万ドルのローンを承認しました(記事)。

 

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– シンクタンク・NGO関連 –

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  • ODIは、人道パートナー間の「大きな取引”Grand Bargain”」の新たなフレームワークの成果や課題についての報告を発表しました(記事)。

    ●ODIは、ジェンダーのための開発資金の動向についての報告書を発表しました(記事)。

    ● 英王立国際問題研究所(チャタムハウス)の専門家は、新グローバル金融協定のためのサミット」についてコメントしています(記事)。

    ● チャタムハウスは、循環経済の実現に必要な持続可能な金融の分類法(環境的に持続可能な投資を定義するための共有分類法)についての報告書を発表しました(記事)。

 

  • 新「開発協力大綱」に対し、日本の市民社会が声明を発表しました(記事)。

    ●Oxfamは、人道支援の現地化についてウクライナをベースに分析した報告書を出版しました(記事)。

    ●Plan、Save、ユニセフは、気候変動対策基金の恩恵が子供達に十分に行っていない事を明らかにした報告書を出版しました(記事)。

 

  • 世界経済フォーラムは、ニューチャンピョン年次総会2023を開催します(記事)。

 

  • アジア財団はMastercardと提携し、2025年までに10万人の起業家を目指すプログラムを開始しました(記事)。

 

  • JETROアジア経済研究所2023年度夏期公開講座の案内が掲載されました(記事

 

  • RIETIは、常勤職員(上席政策分析専門官・政策分析専門官)の公募を掲載しました(記事)。

 

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【3】GRIPS開発フォーラム

(1)戦後日本の経済発展―――アフリカ向けインタビュー

(2)GRIPS開発フォーラムウェビナー(6/14開催済)の資料を掲載

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(1)戦後日本の経済発展―――アフリカ向けインタビュー

 

大野健一はBrenthurst基金(南ア)の要請で、アフリカの人々向けのポッドキャストを2回に分けて行いました。先方のリクエストにより、敗戦から高所得への日本の軌跡、高度成長の政治メカニズム、急成長の社会的インパクト、日本型ものづくりの意味、格差や諸課題に対する政策、アフリカへの示唆などをカバーしました。

 

第1回(6/7)配信(The Brenthurst Foundation Podcast)

The Brenthurst Foundation Podcast | The Brenthurst Foundation

 

第1回(6/7),第2回(6/14)配信(Spotify for Podcast)

https://podcasters.spotify.com/pod/show/brenthurst-foundation/episodes/Japans-Rise-to-Economic-Prosperity-A-Chat-with-Prof-Kenichi-Ohno-Part-2-e25n2dm

 

(2)GRIPS開発フォーラムウェビナー(6/14開催済)の資料を掲載

 

去る6月14日、GRIPS開発フォーラムは「日本と北アフリカの産官学連携の最前線:食薬資源総合研究から産業育成まで」をテーマに、筑波大学の礒田博子教授と柏木健一教授をお迎えし、ウェビナーを開催しました。1990年代から続く筑波大学地中海・北アフリカ研究センター(ARENA)のこれまでの取組みや研究成果についてお話し頂きました。資料の一部をホームページに掲載したので、ぜひご覧ください。

 

GRIPS開発フォーラムイベントページ
https://gdforum.sakura.ne.jp/ja/newpage2008/event.htm

 

GRIPS開発フォーラム・飯塚
https://gdforum.sakura.ne.jp/ja/index.htm

 

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ワシントンDC開発フォーラム「情報サービス(dev-info)」と

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2023年6月27日発行