2005年7月26日号

                    2005年7月26日発行
http://www.developmentforum.org/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス

−(dev-info)−

皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【1】 開発フォーラム新着情報チェック:

    「保健MDGs達成に向けた日本の取り組み評価」
    「ほっとけないキャンペーン・グレンイーグルズ・サミットに関する共同声明
     〜9月に向けて取り組み」
    「国連改革に関する米国上院公聴会」
    「安保理エイズ・ブリーフィング」
    「国連アフリカ問題特別アドヴァイザー・ウェブサイト立ち上げ」
    「OECD報告書“Aid Harmonization – What Will it Take to Reach
     the Millennium Development Goals? ”」 
    「UNDPペーパー“Investing in Development: the MDGs, Aid and   
     Sustainable Capital Accumulation”」
    「Carol Lancaster講演“Organizing U.S. Foreign Aid in the 21st
     Century”」
    他

【2】 ワシントンDC開発フォーラムBBL−
    「日本の対ベトナム経済協力における新たな取り組み:ODAの課題をど 
     れだけ克服したか」(8/3)

【3】 パリ通信:「パリ宣言」の12の指標と達成数値目標 の設定

【4】 ニューヨーク国連フォーラム:「阿部信泰国連事務次長(軍縮局担当)
    インタービュー」、「核不拡散と軍縮」、他

【5】 バングラデシュ・モデル(現地機能強化):
国別援助計画第一次案、共通国別援助戦略コンサル
テーション、援助は現場で起きている

【6】 GRIPS開発フォーラム:G8サミット、他

【7】 「地球を学び、未来をつくる!
  〜第二回 開発教育/国際理解教育コンクール〜」作品募集

【8】 DC開発フォーラム・NY国連フォーラム合同東京オフ会結果報告

【9】 国際労働機関(ILO)日本人テクニカル・ オフィサー募集

[編集後記] 「現場へ行こう!」 〜 タンザニア、ケニアでのボランティアを終えて

********************

【1】 開発フォーラム新着情報チェック

Dev−Info 新着情報チェックでは掲載情報を募集して
います。情報掲載を希望する場合は、
info@developmentforum.org までご連絡ください。

−日本関連−

●外務省から報告書「保健関連MDGs達成に向けた日本の取り
組みの評価」が発表されました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index/whats/050719_01.html

●JICAの新しいパンフレット「JICAのMDGsに向
けた取り組み」が発表されました。
http://www.jica.go.jp/firstjica/pamph/index.html#mdgs

●「ほっとけない 世界のまずしさ」キャンペーンから「グ
レンイーグルズ・サミットに関する市民社会共同声明〜9月
に向けて取り組み」が発表されました。
http://hottokenai.jp/blog/archives/001_campaign_news/000469.html

●ヨーロッパのNGOグループのグレンイーグルズ・サミッ
トに関する評価が発表されました。
http://www.eurodad.org/articles/default.aspx?id=638

●英国シンクタンクODIからコラム“Live8, the G8 and
Africa: How bold will Japan be?”が発表されました。
http://www.odi.org.uk/Rapid/Projects/UK_Japan/Opinion.html

−バイ・ドナー関連−

●米国連邦政府からAfrican Growth and Opportunities Act
(AGOA) Diversification Fundが発表されました。
http://www.state.gov/r/pa/scp/2005/49821.htm

●英国援助省からマルチ援助機関の評価報告が発表されました。
http://www.dfid.gov.uk/news/files/effectiveness-aid-agencies.asp

●欧州連合における英国の開発政策が発表されています。
http://www.dfid.gov.uk/eupresidency2005/default.asp

●7月21日国連改革に関する公聴会が米国上院外交委員会
で行われました。
http://foreign.senate.gov/hearings/2005/hrg050721a.html

−マルチ・ドナー関連−

●欧州連合からMDGに関するファクト・シートが発表されました。
http://europa.eu.int/comm/development/body/communications/communications_en.htm

●9月に開催される国連MDGsサミットに向けた欧州連合の
戦略書が発表されました。
http://europa.eu.int/comm/external_relations/un/summit_2005/index.htm

●IMFの経済フォーラムIMF Conditionality: Good, Bad,
or Ugly?がIMF本部で9月8日に開催されます。
http://www.imf.org/External/NP/EXR/ECForums/2005/090805.htm

●IMFのワーキング・ペーパー“Aid and Growth: What Does the
Cross-Country Evidence Really Show?”はこちらからダウンロードできます。(PDFファイル)
http://www.imf.org/external/pubs/ft/wp/2005/wp05127.pdf

−国連関連−

●8月1日―7日は世界母乳育児のキャンペーン週間です。
http://www.waba.org.my/wbw/wbw05/wbw2005.html

●8月7日からタイのバンコクで保健推進の国際会議が開催
されます。http://www.who.int/healthpromotion/conferences/6gchp/en/index.html

●国連アフリカ問題特別アドヴァイザーのサイトが立ち上げ
られました。
http://www.un.org/africa/osaa/

●7月18日に国連安全保障理事会でエイズ問題のブリーフ
ィングが行われました。
http://www.unaids.org/en/Media/Recent+News+from+UNAIDS/UNAIDS+Executive+Director+at+the+Security+Council+2005.asp

−ワーキング・ペーパー、セミナー報告書−

●OECD/DACから報告書“Aid Harmonization – What
Will it Take to Reach the Millennium Development
Goals?”が発表されました。
http://www.oecd.org/document/60/0,2340,en_2649_37413_35133500_1_1_1_37413,00.html

● 米国シンクタンク外交評議会から報告書“HIV and
National Security: Where Are the Links?”が発表されました。
http://www.cfr.org/pub8256/press_release/council_report_finds_direct_link_between_hivaids_pandemic_and_national_security.php

●国連情報社会世界サミットからインターネットガヴァナン
スに関する報告書が発表されました。
http://www.itu.int/wsis/documents/doc_multi.asp?lang=en&id=1660|1661|1662|1663|1664%20

●UNDPのRathin RoyとAntoine Heutyのペーパー
“Investing in Development: the MDGs, Aid and
Sustainable Capital Accumulation”(ワードファイル)が
発表されました。
http://www.undp.org/poverty/docs/RoyHeuty_March24th_fin-1.1.doc

●米国シンクタンクCGDからブリーフィング“U.S.
Pledges of Aid to Africa: Let’s Do the Numbers”が発表
されました。
http://www.cgdev.org/Publications/index.cfm?PubID=227

●米国シンクタンクBrookings研究所でCarol
Lancaster教授によるレクチャー“Organizing U.S. Foreign
Aid in the 21st Century”が開催されました。
http://www.brookings.edu/comm/events/20050714.htm

●米国シンクタンクCSISから報告書“In The Balance:
Measuring Progress in Afghanistan”が発表されました。
http://www.csis.org/

********************

【2】 ワシントンDC開発フォーラムBBLのご案内

【8月3日(水)】

「日本の対ベトナム経済協力における新たな取り組み:
ODAの課題をどれだけ克服したか」

1.日時: 8月3日(水)午後12時30分より
2.場所: JICA米国事務所・会議室
      1776 Eye Street, N.W. Suite 895, Washington, DC
      Tel: 202-293-2334、Fax: 202-293-9200
3.テーマ: 日本の対ベトナム経済協力における新たな
        取り組み:ODAの課題をどれだけ克服したか
4.キックオフ:北野充氏(在米国大使館公使)
5.次第: 12:15頃から 食事(各自持参)、適宜自己紹介
12:30頃から キックオフ
     13:15頃から 自由討議(14:00終了)
6.出席方法: 会場準備等の関係上、出席をご希望される
方は8月2日(火)正午までに本フォーラムBBL担当
(江尻:yumiejiridev@aol.com)へご氏名・ご所属先をご
連絡ください。

7.趣旨:2002年後半以降、日本は、ベトナムにおい
て、新たな国別援助計画の策定、これに基づく新しいタ
イプの政策協議の実施、制度・政策環境などを踏まえて
援助規模を検討するメカニズムの導入、投資環境整備の
ための「日越共同イニシアティブ」、産業競争力強化の
ための日越共同作業、ベトナムの貧困削減戦略である
「包括的貧困削減成長戦略」(CPRGS)に成長促進措置で
ある大規模インフラを加える改訂、世銀の貧困削減支援
クレジットへの協調融資、援助効果向上へのさまざまな
取り組み、英DFIDや世銀などのドナーとの協力・協調な
ど、さまざまな新たな試みを行ってきた。これらの取り
組みを概説するとともに、これらが国民の目線から見て
どのような意味を持つものであるかについて議論する。

今回キックオフスピーチをされる北野氏は、2002年
9月から、2005年5月まで在ベトナム大使館公使と
してご勤務され、日本の対ベトナム経済協力の現地にお
けるとりまとめ役を果たされました。

――――――

上記BBLの開催要領及び出席方法は以下の通りです。

開催要領

時刻: 12:15〜14:00
 (次第)12:15頃から 食事(各自持参)、適宜自己紹介
     12:30頃から キックオフ
     13:00頃から 自由討議(14:00終了)

出席方法: 会場準備等の関係上、開催前日正午までに、
本フォーラムBBL担当(江尻)に出席を希望される方は氏
名・所属先をご連絡ください。yumiejiridev@aol.com

場所: JICA米国事務所・会議室
1776 Eye Street, N.W. Suite 895, Washington, DC
Tel: 202-293-2334、Fax: 202-293-9200

【JICA米国事務所ビル管理方針の変更に伴うお願い】

この度のDC区域の警戒レベルの引き上げに伴い、JICA
米国事務所が入っているビルの管理方針が変更になりまし
た。

今後、事務所は、予めビルのフロントに対して来客予定者
リストを提出し、その上で来客者はフロントの係員にエス
コートをしてもらうことが必要となります(エレベーター
を動かすためには、指定のカードキーが必要なため。)

以上を踏まえて、皆様には次についてお願いいたします。

1.事前登録を必ず行ってください。
2.事前登録なしに参加する場合は、11:30までに事務所
次長の中村か村田宛に連絡を入れてください。(事務所代
表電話番号 202-293-2334)
3.上記1もしくは2を行われた方は、フロントに申し出
てください。当面、12:00〜12:30間は事務所のインター
ンをフロントに配置しエレベーターまでエスコートします。
遅れてこられた方の場合は、フロントを通じて事務所にご
連絡いただくこともあります(フロントの係員がエスコー
トすることもございます)。
4.念のため、身分証明書をお持ちください。
5.上記を行われていない方は、フロントを通じて事務所
にご連絡ください。フロントにインターンがいる場合には、
申し出てください。

尚、上記の管理方針変更については期限未定とのことです。
皆様にはお手数をお掛けいたしますが、どうぞご協力お願
い申し上げます。

〈BBL担当:江尻由美〉

********************

【3】 パリ通信:「パリ宣言」の12の指標と達成数値目標の設定

1) 7月7〜8日、パリにおいてDAC援助効果作業部会(WP-
EFF)本会合が開催され、今年春のパリ援助効果ハイレベルフ
ォーラム(HLF)で採択された「パリ宣言」の12の指標と2010
年までに達成すべき数値目標の設定作業が行われました
http://www.oecd.org/dataoecd/43/7/35045887.pdf)。

「パリ宣言」:http://www1.worldbank.org/harmonization/Paris/FINALPARISDECLARATION.pdf

2) 今回の本会合は、パリ宣言の中にある12の項目の指
標とそれらにつき10年までに達成すべき数値目標の設定方法
につき議論を行い、ワーキングレベルで合意することをめざ
しました。

3) 2日間に及ぶ議論の結果、12の指標のうち技術的な問
題等があるとして留保がかかった2つを除いては合意が形成
されました。後日、本会合の議論を反映させた議長修正案が
出され、現在本会合出席者によるコメント提出が行われてい
る段階です。

4) これらのコメントは早急に検討され、パリ宣言の署名
者からのコメント取り付けを経た後に、9月のミレニアム+5
会合までには内容をセットすることを目指します。

5) その他、実際に指標をとってモニタリングを行う際に
不可欠な、指標の細かい定義等(PBAとは何か、悪いProject
Impolementation Unitとは何か等)も明確化が図られました。

http://www.developmentforum.org/paris/038.htm

(パリ通信担当:寺門雅代)

********************

【4】 ニューヨーク国連フォーラム:
    
最近2週間では以下のテーマについて紹介・議論が行われました。

●国連フォーラムインタビューシリーズ第一弾(阿部信泰国
連事務次長(軍縮局担当))
●核不拡散と軍縮
●東京オフ会に出席して

以下のブログサイトをご覧ください:
http://nyunforum.blogspot.com/

また本フォーラムでは新たにフォーラムのウェブサイトを立
ち上げました:http://unforum.org

上記のブログに加えて、過去の勉強会の記録(近日掲載予
定)、フォーラムインタビュー、フィールドエッセイ(近日
開始)などを閲覧することができます。ぜひご覧ください。

(NY国連フォーラム担当:中村秀規)

*********************

【5】 バングラデシュ・モデル(現地機能強化):国別援助計画第一次案、共
通国別援助戦略コンサルテーション、援助は現場で起きている

●対バングラデシュ国別援助計画の第一次案(6月30日付)について、7月5
日のダッカでの開発援助勉強会「対バングラデシュ国別援助計画・第一次案を
皆で徹底的に議論する!」の議事録がウェブサイトに掲載されました。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/bdmodel/050705minutes.htm

●この国別援助計画は、世銀・ADB・DFID・日本4者の共通国別援助戦略の枠
組みと整合性を持った形で作業を進めています。共通国別援助戦略の趣旨概要
がウェブサイトに掲載されました。
http://www.lcgbangladesh.org/news/Joint%20Strategy%20Note.htm

●7月22日、FASID国際開発援助動向研究会で、「援助は現場で起きている−
ODAの現地機能強化をどのように推進すべきか−」とのテーマのもと、バング
ラデシュの現地機能強化の経験を踏まえてのプレゼンテーションが行われまし
た。

今後の具体策について、(1)「政策」面では「内なる改革」への組織的な取
り組み、すなわち決意の表明、関係者の巻き込み、担い手の明確化、成果の検
証、(2)「人」の面では既存要員の能力強化と外部要員の活用、人こそが付
加価値の源泉との発想のもとでの中長期的な育成戦略、(3)「情報」面では
インターネットの徹底的な活用、世界と日本の知恵の深化(内なるフロンティ
ア)、(4)「スキーム」面では情報の整理、簡素化・統合、予測可能性の向
上について問題提起がなされました。

冒頭パワーポイント・プレゼンテーション資料を、取り急ぎ次のウェブサイト
に掲載させていただきましたので、よろしければご覧ください。
http://www.kiya.net/050722FASID.ppt

その他席上資料は次のサイトに掲載しています。
http://www.kiya.net/articles.htm

(バングラデシュ・モデル運営委員会担当:紀谷昌彦)
http://www.bd.emb-japan.go.jp/bdmodel/

*********************

【6】 GRIPS開発フォーラム:G8サミット、他

●2005年3月より始まったJICA英国事務所発行の「英国援助情
報ヘッドライン」6月号が届きました。今回のレポートは、
Financial Times記者によるブレア首相へのインタビューに始
まり、G8サミットの前に開催された蔵相会合のサマリー記
事、DFID・世銀・フランス・ドイツによる貧困削減と経済成
長の因果関係を数値で表した共同研究報告書の紹介、DFID
年次報告書の紹介が含まれています。

<和文>pdfファイル、38KB
http://www.grips.ac.jp/forum/pdf05/JICAUK/2005June.pdf

<英文>pdfファイル、50KB
http://www.grips.ac.jp/forum/pdf05/JICAUK/2005JuneEn.pdf

(GRIPS開発フォーラム担当:鈴木明日香)
http://www.grips.ac.jp/forum/

*********************

【7】 「地球を学び、未来をつくる!
 〜第二回 開発教育/国際理解教育コンクール〜」作品募集

締め切りは9月6日(火)必着です。詳しくはこちらのサイ
トをご覧下さい。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/contest/

*********************

【8】 DC開発フォーラム・NY国連フォーラム合同東京オフ会結果報告

7月22日(金)に、DC開発フォーラム・NY国連フォーラム合同
東京オフ会を開催しました。一次会60名以上、二次会35名以
上の方々にご参加頂き、大盛況のうちに終えることができま
した。席上、JICAの戸田隆夫さんの司会のもと(以前DC開発
フォーラムBBLでも司会を担当)、紀谷昌彦さんからDC開発フ
ォーラムの、中村秀規さんからNY国連フォーラムの概要説
明、吉村世銀副総裁兼駐日特別代表からのエールの言葉に続
き、60人以上の出席者全員から、氏名・所属とともに、自分
が実現したい「夢」の紹介がありました。(以下、オフ会幹
事からの感想)

——————–

今回のオフ会では、新たな出会いがあったり、久々の再会が
あったりと、大変楽しい時間を過ごさせていただきました。
限られた時間でしたので、多くの人とじっくりお話すること
ができなかったのは心残りですが、開発問題の解決に対する
情熱や気概を持ったアツい人たちとお話できたことは、一番
の収穫でした。ご参加いただいた皆様、本当に有難うござい
ました。(大島千枝/ラテンアメリカネットワーク)

これから開発を勉強する一人として、同じく学生として同様
の「夢」を持った方々のお話や現在、ご活躍されている方々
の「夢」をお伺いできたことはとても感慨深かったです。今
回のオフ会では、新旧の様々な出会いから、新たに気付かせ
ていただいたことが多く、大変勉強になりました。ゆっくり
とお話できなかった方々にも、今度は、お仕事を通じてお目
にかかれるようになれたら、と思います。次回のオフ会もど
うぞよろしくお願い致します。(荒川麻衣子/NY国連フォーラ
ム・ウェブ担当)

*********************

【9】 国際労働機関(ILO)日本人テクニカル・ オフィサー募集

この度、国際労働機関(ILO)日本人テクニカル・オフィ
サー募集要項が発表されました。募集内容については、国際
機関人事センターウェブサイトの募集案内をご参照下さい。

外務省国際機関人事センターホームページ: http://www.mofa-irc.go.jp

お問い合わせは、recruit@ilo.org(英語のみ)、または電話
+41- 22 -799-6820(ILO ジュネーブ本部人事部)までお願い
します。

*********************

[編集後記] 「現場へ行こう!」

先週末まで4週間ほどタンザニア、ケニアでボランティア活
動をしておりました。タンザニアのアルーシャに本部を置
く、東アフリカ共同体(East African Community−EAC)と
いう地域機関の保健セクター部での資源動員・ドナー調整活
動の支援というボランティアです。

渡航費援助ゼロ、完全無給という100%「ボランティア」
或いはインターンシップであったのですが、その割には
(?)しっかりとした仕事をフルタイムでさせてもらった
(或いはさせられた)というのが良かった点でしょうか。タ
ンザニア、ケニアに駐在する各ドナー国の大使館の援助担当
官にコンタクトを取り、EACの保健セクター活動への支援
を要請する、プロジェクトを売り込むというのが私の主要な
任務でした。

また、アルーシャ滞在中、加盟国(タンザニア、ケニア、ウ
ガンダ)の閣僚級会議が開催され、その保健セクターの会議
の表・裏方としても様々な雑用を受け持つ経験をさせていた
だきました。人手不足ということで、コピーとりから会議文
書のタイプ、編集作業までさせていただきましたが、やはり
三国間交渉・調印という場に実際に立ち会えたというのは貴
重な経験でありました。

ボランティア中は、仕事以外でも大変よい経験をさせていた
だきました。「貧困を見ることなく貧困削減は語れない」と
いうのが上司が何度か私に言ったことです。ケニアに出張に
行った際には上司の好意で、彼の田舎の実家を訪問させてい
ただきました。宿泊先は外国人観光客は決して寄り付かない
ような一つ星の旅館です。シャワーはしずく程度しか出ず、
バスルームは何か刑務所を連想させるようなものがありまし
た。村には電気も無く、決して経済的に豊かなところではあ
りませんでしたが、そこで出会った子供達の元気さにはただ
驚かされるばかりでした。

ケニアのナイロビではスラム街にある結核クリニックや病院
を視察する機会がありました。また、ダルサラームでは本開
発フォーラムのMLで活躍されている方から現場のお話を伺
うことが出来ました。先進国の本部勤務になると私のように
現場とは離れがちになる場合がありますが、実際に現場に足
を運び、現地のスタッフの説明を聞いたり、彼らの活動を見
たりすることで得られる情報・刺激は非常に多くあると改め
て思った次第です。また、そうした途上国の現場で働かれて
いる方にはただただ頭が下がる思いです。

ナイロビでは自称スーダン難民や対テロリスト特別情報員と
偽るいんちきグループに絡まれ、ダルサラームでは蚊に怯
え、アルーシャでは風邪で体調を崩したりと、4週間を振り
返ってすべてが良かった、楽しかったとは決して言いません
(ちなみに体重は三キロ減りましたが...)。しかし、今
回のボランティア活動で得た経験は大変貴重なもので、自腹
を切ってまで行った価値はあったなあ、というのが正直な感
想です。

やはり、「現場へ行こう!」、「貧困を見ることなく貧困削
減は語れない」ですね。(早川)

(注)東アフリカ共同体の保健セクター・社会開発セクター
部門でのボランティア・インターンシップをやってみたいと
いう方がいらっしゃいましたら、お気楽にご連絡ください。

***DC開発フォーラム「情報サービス(dev-info)」と
「メーリングリスト(devforum)」***

ワシントンDC開発フォーラムでは、本フォーラムBBL関連情報
(案内・レジュメ・議事録)をはじめとする活動情報に加
え、グローバルな開発戦略と日本の関わりに関する主要な情
報を、「ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス
(dev-info)」として、電子メールにて2週間に1回を目途
に送付しています(メルマガと同じです)。バックナンバー
はこちらです。http://groups.yahoo.co.jp/group/dev-info/

本情報サービスの配信をご希望の方は、連絡担当(
info@developmentforum.org )まで電子メールアドレスをご
連絡いただくか、上記ウェブサイトの「このグループに参
加」をクリックしてご登録ください。

本情報サービスへの記事掲載をご希望の方は、上記連絡担当
まで相談いただければ幸いです。

また、本フォーラムでは、毎回のBBLについての意見交換の
他、より広くグローバルな開発戦略と日本の関わりに関する
意見交換や情報交換を行うために、「ワシントンDC開発フォ
ーラム・メーリングリスト(devforum)」を運営しています。
相互の信頼関係に基づく率直かつ真剣な意見交換を確保する
ため、本メーリングリスト参加者は氏名・所属を明らかにす
るとともに、発言者の了承がない限りメディア等での引用が
されないようご配慮いただきます。本メーリングリストへの
参加をご希望の方は、次のウェブサイトに掲載している
「devforum参加者の共通理解」に目を通していただいた上
で、上記連絡担当まで氏名・所属・電子メールアドレス・問
題関心をご連絡ください。
http://www.developmentforum.org/mail/

dev-infoやdevforumをはじめ、DC開発フォーラムの活動につ
いてご意見・ご示唆等ありましたら、お気軽に上記連絡担当
までお寄せいただければ幸いです。
――――――――――――――――
編集担当:野口 泰
編集担当補佐:早川 元貴
編集後記:早川 元貴
発行:ワシントンDC開発フォーラム