【dev-info】2020年3月11日号(世界経済はCOVID-19のために金融危機以来最も深刻な危機 に直面 他)

2020年3月11日発行

                http://www.devforum.jp/

 

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 ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス

 

 -(dev-info)-

 

 皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。

 

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【1】ワシントンDC開発フォーラム便り

「ドバルダンな世界」(表将幸 パリ在住)

 

【2】ワシントンDC開発フォーラム新着情報チェック

「OECDの最新のエコノミック・アウトルック中間報告によると、世界経済はCOVID-19のために金融危機以来最も深刻な危機に直面しています」

「FAOとWFPは共同で、バッタ対策のための資金が必要だと声明を発表しました」他

 

【3】ワシントンDC開発フォーラム

DC開発フォーラム 第64回ワークショップ:3月26日(木)丸山隆央氏「エビデンス活用による基礎教育分野の援助事業の質の向上と拡大」 

 

【4】国連フォーラム

(1)募集中:締め切り3月22日 2020スタディプログラム in ウガンダ

 

 

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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り

 

タイトル:ドバルダンな世界

執筆:表将幸(パリ在住)

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 本エッセーのタイトルの意味がわかった方は、かなりの外国語通かと思います。ドバルダン(Dobar
Dan)は、セルビア語(及びその他複数の言語)で「こんにちは」という意味です。

 

旧ユーゴスラビア構成国のうち6か国(未踏地の北マケドニアを除くセルビア、クロアチア、スロベニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、コソボ)を訪れたことがきっかけで、半年前からセルビア語を趣味で勉強しています。今回はセルビア語の驚くべき(?)特徴についてご紹介したいと思います。

 

セルビア語はかつてセルビア・クロアチア語(稀にユーゴスラビア語)と呼ばれ、旧ユーゴスラビアで最も広く話されていた言語です。ユーゴ解体後、セルビア語、クロアチア語、モンテネグロ語、ボスニア語に分かれましたが、これら4か国語は現在もほぼ同一の言語です。例えば、セルビア語とクロアチア語では、使用文字(セルビア語はキリル文字とラテン文字使用、クロアチア語はラテン文字のみ)、語彙や文法に軽微な相違点があるのみで、これら話者間では100%意志疎通が可能です。また、スロベニア語やマケドニア語話者とも50%以上意思疎通が可能とのことです。

 

セルビア語はロシア語やポーランド語と同様にスラブ語派に属し、スラブ語派に広くみられる複雑な名詞及びその修飾語の活用が最も難解です。セルビア語の名詞は、格(7つ)、性(男性・女性・中性)、数(単数・複数)に応じて語形変化します(名詞の格変化)。格とは名詞の文中での機能を表す文法概念で、近代英語には存在しませんが、日本語では助詞(「は」、「が」、「を」、「に」等)がその役割を果たしています。セルビア語では名詞そのものを変化させることで格を表します。

 

セルビア語には7つの格が存在するため、単数・複数各7種類(残念ながら単数形にsをつけて済む話ではありません。。)と、一つの名詞が14種類に変化します。また、名詞の性によって格変化のパターンも異なるため、「7(格)×2(単数・複数)×3 (男性・女性・中性)」で42種類の活用パターンがあります。英語が2パターン(単数か複数かで基本は語尾にsをつけるのみ)ということを考えるとかなり複雑と言えます。

 

そして、この格変化はなんと人の名前や地名などの固有名詞にも適用されます。例えば、私は北海道出身なのですが、「私は北海道出身です」をセルビア語に訳すと、Ja sam iz Hokkaidaと「ホッカイダ」になります。「私は北海道に住んでいます」と言いたいものなら、Hokkaidu(ホッカイデュ)になります(笑)大阪は「Osaki(大崎?いえ、大阪です)」になったりとかなり混乱します。現在、世界で最も有名なセルビア人と言えるテニス選手のNovak Đoković(ノバク・ジョコビッチ)は、Novače Đokoviću (ノバチェ・ジョコビッチュ)と呼びかけます。

 

また、形容詞や所有形容詞も修飾する名詞の格・性・数に応じて複雑に変化します。例えば、「私の」という所有形容詞は、英語だとmy(1通り)、スペイン語だと修飾する名詞が単数か複数かで mi/mis(2通り)、フランス語だと修飾する名詞の性・数によってmon/ma/mes(3通り) ですが、セルビア語の「私の」を表す所有形容詞mojは、修飾する名詞の格(呼格を除く6格)、 性(男性・女性・中性)、数(単数・複数)に応じて36通り(6x3x2)の変化をします。

 

このように、名詞や修飾語が複雑に活用するセルビア語ですが、もちろん難しいことばかりではありません。例えば、セルビア語は基本的には表記された通りに読み、発音も英語やフランス語のように難しくありません。また、冠詞が存在しないため、英語で遭遇するa かtheか無冠詞かといったことで悩む必要もありません。

 

現在は格変化で苦戦しており、セルビア語会話で即座に正しく格変化できるにはまだまだ時間がかかりそうです。ただ、スペイン語学習開始時に懸念要素だった動詞の活用(1つの動詞が主語や時制に応じて80以上活用します)も不思議なもので今では問題なく自然にできることを考えると、やはり言語は「習うより慣れろ」ということなのでしょう。セルビア語の格変化を制覇して、いつか英語をしゃべっているときにも、ついついbookをbooki、booko、booka, bookom(笑)などと多種多様に活用したい衝動に駆られる日が来ればと思っています。

 

 

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【2】 開発フォーラム新着情報チェック

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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を

 

|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、

 

└――┘devinfo.mailmagazine@gmail.com までご連絡ください

 

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– 日本関連 –

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● 国際協力機構(JICA)は、機構外の多様なアクターとの連携を一層促進することを目指し、2020年4月1日付で組織改編を実施すると発表しました。

https://www.jica.go.jp/information/info/2019/20200306_01.html

 

● 国際移住機関(IOM)メキシコ駐在事務所との間で、供与額2億100万円の無償資金協力「メキシコ南部国境地帯におけるシェルター及び政府移民施設能力強化計画(IOM連携)」に関する書簡の交換が行われました。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_007974.html

 

● 国連薬物・犯罪事務所(UNODC)中央アジア地域代表の間で、総額7億4,300万円を限度とする無償資金協力「中央アジアにおける国境連絡事務所及び省庁間の機動的チームの能力強化による域内越境協力強化計画(UN連携/UNODC実施)」に関する書簡の交換が行われました

https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_008042.html

 

● 国連女性機関(UN Women)ナイジェリア事務所との間で、供与額2億5,000万円の無償資金協力「チャド湖周辺の紛争、暴力過激主義及び気候変動の影響を受ける女性及び女児の強靱性強化計画(UN連携/UN Women実施)」に関する書簡の署名・交換が行われました。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_008177.html

 

● 国連教育科学文化機関(UNESCO)アフガニスタン事務所長との間で、供与限度額を4億2,300万円とする一般文化無償資金協力「バーミヤンにおける世界遺産の持続可能な管理計画(UNESCO連携)」に関する書簡の署名・交換が行われました。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_008016.html

 

● 外務省では、援助の案件形成・実施・評価・改善というPDCAサイクルにおいて第三者の関与を得ることによりODAの説明責任の向上を図ることを目的に「開発協力適正会議」を実施しています。同会議に参加するNGOからの委員(1名)を公募しています。

外務省 開発協力適正会議NGO委員募集(3/20締切)

 

● JICAは、ケニア共和国政府との間で、「モンバサ経済特区開発事業(第一期)」を対象として、370億9,000万円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

https://www.jica.go.jp/press/2019/20200228_41.html

 

● JICAでは、新卒採用(2021年4月入構)、社会人採用(2020年9月~2021年1月入構)の応募を受け付けています(新卒4月21日締切、社会人6月10日締切)。

https://www.jica.go.jp/information/info/2019/20200302_01.html

 

● 外務省は、各種分野の任期付き職員、非常勤職員を募集しています。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/saiyo/index.html

 

● 開発に関する人材募集情報がPartnerページに掲載されています。

http://partner.jica.go.jp/RecruitSearchForPrsn

 

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– バイ・ドナー関連 –

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● USAID長官は、国際女性デーにおいてステートメントを発出しました。

https://www.usaid.gov/news-information/press-releases/mar-8-2020-statement-usaid-administrator-mark-green-international-womens-day

 

● USAIDは、東アフリカにおける人道支援として、10ミリオンドルの追加支援を発表しました。

https://www.usaid.gov/news-information/press-releases/mar-6-2020-usaid-additional-10-million-humanitarian-assistance-locusts-east-africa

 

● 米国ミレニアム挑戦公社長官は、Powering アフリカサミットにおいてステートメントを発出しました。

Release: MCC CEO Sean Cairncross’ Remarks at the Powering Africa Summit

 

● カナダ国際開発大臣は、世界NGOデーにおいてステートメントを発出しました。

https://www.canada.ca/en/global-affairs/news/2020/02/statement-by-minister-of-international-development-for-world-ngo-day.html

 

● 英政府は、新型コロナウィルスのワクチン開発や迅速な検査の実現を支援するため、4600万ポンドを拠出することを発表しました。

https://www.gov.uk/government/news/pm-announces-new-funding-in-fight-against-spread-of-coronavirus

 

● 英国のトレヴェリアン国際開発相は、国際協力に関わる国内の団体に対し、職員による性暴力などのデータを共有するよう呼びかけました。加害者がそれを知られずに業界内で転職することを防ぐ試みで、Oxfamや Save the Childrenなどが参加を表明しています。

https://www.gov.uk/government/news/international-development-secretary-calls-on-uk-aid-agencies-to-share-data-on-staff-misconduct

 

● GIZは、ジェンダーについての取り組みをHPで紹介しています。

https://www.giz.de/en/aboutgiz/82775.html

 

● 欧州連合とラテンアメリカ諸国は、地域間協力促進に向けた対話を開催しました。

https://ec.europa.eu/international-partnerships/news/eu-and-latin-america-build-renewed-partnership_en

 

● EUは、スーダンの民政移管を支援するため、1億ユーロの支援を行うと発表しました。

https://ec.europa.eu/international-partnerships/news/european-union-announces-eu100-million-support-democratic-transition-process-sudan_en

 

 

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– 国際機関関連 –

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● アジア開発銀行は、最新の分析において新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大は、国内需要の急激な減少、観光や業務出張の縮小、貿易や生産における国際的な連動性、供給網の混乱、そして健康への影響などにより、アジアの開発途上国経済に多大な影響を及ぼすと論じています。

https://www.adb.org/ja/news/covid-19-outbreak-have-significant-economic-impact-developing-asia

 

● アジア開発銀行は、COVID-19の感染拡大の防止と他の感染症を含めた対応強化に取り組むアジア・太平洋地域の開発途上国を支援するために200万ドルの追加支援を承認しました。

https://www.adb.org/ja/news/adb-approves-another-2-million-help-asia-and-pacific-tackle-coronavirus

 

● 国際通貨基金(IMF)と世界銀行グループは、COVID-19による人的被害と経済的な課題に加盟国が対処できるよう支援態勢を整えていると発表しました。

https://www.imf.org/ja/News/Articles/2020/03/02/pr2076-joint-statement-from-imf-managing-director-and-wb-president

 

● 世界銀行は、セネガルに対する国別パートナーシップ枠組を承認しました。

https://www.worldbank.org/en/news/press-release/2020/03/05/towards-more-inclusive-growth-in-senegal

 

● OECDの最新のエコノミック・アウトルック中間報告によると、世界経済はCOVID-19のために金融危機以来最も深刻な危機に直面しています。

http://www.oecd.org/tokyo/newsroom/global-economy-faces-gravest-threat-since-the-crisis-as-coronavirus-spreads-japanese-version.htm

 

● アフリカ開発銀行は、ファッション業界の起業家を対象としたトレーニングを実施しました。

https://www.afdb.org/en/news-and-events/press-releases/african-development-bank-trains-100-fashion-and-creative-industry-entrepreneurs-during-fashionomics-africa-masterclass-nairobi-34596

 

● アジアインフラ投資銀行は、中国のコロナウイルス対策に100万ドル贈与しました。

https://www.aiib.org/en/news-events/news/2020/20200224_001.html

 

● UNDPは、世界中の約9割の人が何らかのバイアスを女性に対して持っていることを分析した報告書を発表しました。

https://news.un.org/en/story/2020/03/1058731

 

● UNAIDSは、依然として女性と少女がHIV/AIDSの脅威に晒されていることをまとめた報告書を発表しました。

https://news.un.org/en/story/2020/03/1058751

 

● UNESCOは、コロナウイルスによって世界中で約2億9千万人の子供が学校を欠席していると報告しています。

https://news.un.org/en/story/2020/03/1058791

 

● UN Womenは、過去25年間のジェンダー平等実現に向けた取り組みと今後の課題についてまとめた報告書を発表しました。

https://news.un.org/en/story/2020/03/1058811

 

● 国連諸機関は、コンゴ民主共和国で難民対策とエボラ対策に当たるために6億2100万ドルのアピールを発表しました。

https://news.un.org/en/story/2020/03/1058841

 

● 包括的な金融システムの構築を目指したFACTIイニシアティブが始まりました。

https://news.un.org/en/story/2020/03/1058441

 

● WMOは、エルニーニョ現象により、向こう数か月地球全体の平均気温が上昇すると予測しています。

https://news.un.org/en/story/2020/03/1058481

 

● 国連諸機関は、ロヒンギャ難民支援のために8億7700万ドルのアピールとJoint Response Planを発表しました。

https://news.un.org/en/story/2020/03/1058521

 

● IMFは、コロナウイルスの影響により2月だけで貿易高に500億ドルの減少が見られたと報告しています。

https://news.un.org/en/story/2020/03/1058601

 

● 国連中央緊急対応基金は、コロナウイルス対策のために1500万ドルを拠出しました。

https://news.un.org/en/story/2020/03/1058391

 

● INCBは、若者のタバコとアルコール消費に、違法薬物の使用が関係している事をまとめた報告書を発表しました。

https://news.un.org/en/story/2020/02/1058151

 

● FAOとWFPは共同で、バッタ対策のための資金が必要だと声明を発表しました。

https://news.un.org/en/story/2020/02/1058041

 

● WFPは、ベネズエラ人の3人に1人は十分な食事すら取れていないと報告しています。

https://news.un.org/en/story/2020/02/1058051

 

● UNCTADは、イギリスのEU離脱により320億ドルの経済損失が発生すると予想しています。

https://news.un.org/en/story/2020/02/1058131

 

● UNAMAは、アフガニスタンでの民間人の紛争犠牲者が6年連続で1万人を超えたと報告しています。

https://news.un.org/en/story/2020/02/1057921

 

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– シンクタンク・NGO関連 –

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● 外務省が開発協力適正会議NGO委員を募集しています、締め切りは3月20日。

外務省 開発協力適正会議NGO委員募集(3/20締切)

 

● Plan Internationalは、ジェンダー平等に関する2030年までの進捗を予想した報告書を発表しました。

https://plan-international.org/news/2020-03-05-21-billion-girls-and-women-wont-achieve-gender-equality-2030

 

● Save the Childrenは、シリアのイドリブがどれだけ紛争の影響を受けたのかを分析した報告書を発表しました。

https://www.savethechildren.net/news/new-analysis-reveals-scale-destruction-and-displacement-idlib-civilians-forced-shrinking-space

 

● Save the Childrenは、 ジンバブエの子供達が気候変動と経済危機の二重のショックの危機に瀕していると警鐘を鳴らしています。

https://www.savethechildren.net/news/zimbabwe-children-frontline-climate-and-economic-crises-collide 

 

● Center for global development は金融包摂におけるジェンダーギャップの解消に関するブログ記事を発出しました。

https://www.cgdev.org/blog/unpacking-gender-gaps-financial-inclusion

 

● Center for global developmentは、原則から実践へ:国際開発におけるジェンダー平等に関する説明責任の強化と題したワーキングペーパーを発出しました。

https://www.cgdev.org/publication/principles-practice-strengthening-accountability-gender-equality-international

 

● ウッドロウ・ウィルソンセンターは、米国及び中国における地方の気候変動に関する取り組みと題したパネルディスカッションを実施しました。

https://www.wilsoncenter.org/event/rural-climate-action-us-and-china

 

● ジェトロ・アジア経済研究所は現在、2021年度採用研究マネージメント職を募集しています(募集期間:2020年5月29日(金曜)まで)

https://www.ide.go.jp/Japanese/Recruit/ResearchManagement/Recruit_info.html

 

● 英ODIは、ジェンダーと開発についての報告書を発表しました。

https://www.odi.org/publications/16745-why-look-back-its-not-where-we-are-going-value-history-understanding-gender-and-development

 

● 英王立国際問題研究所(チャタムハウス)は、ヨーロッパの民主主義の展望についての報告書を発表しました。

https://www.chathamhouse.org/publication/future-democracy-europe

 

● 同じくチャタムハウスの専門家が、インドにおける社会の分断と暴力についてコメントしています。

https://www.chathamhouse.org/expert/comment/how-polarized-india-erupted-violence

 

● 英LSEで開催された、ジェンダー平等とデータ革命についての講演の記録が公開されています。

http://www.lse.ac.uk/lse-player?id=4854

 

 

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【3】 ワシントンDC開発フォーラム

 

DC開発フォーラム 第64回ワークショップ:3月26日(木)丸山隆央氏「エビデンス活用による基礎教育分野の援助事業の質の向上と拡大」 

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DC開発フォーラムは3月26日(木)に、広島大学大学院国際協力研究科特任准教授の丸山隆央氏
(国際協力機構(JICA)から出向中))を迎え、「エビデンス活用による基礎教育分野の援助事業の質の向上と拡大」をテーマにワークショップを開催します。

【テーマ】

基礎教育分野の国際開発援助では、開発効果にかかる科学的で信頼性の高いエビデンスを創出して政策・事業に活用すべきとの国際的な問題意識の高まりをうけ、2000年代半ば以降インパクト評価の実施件数が急激に増加しました。他方、インパクト評価結果の援助実務における活用は十分に進んでいるとは言えません。

JICAはエルサルバドルにおける「初中等育算数・数学指導力向上プロジェクト(略称ESMATE)」において、良質な教科書の導入×教員の行動変容×学習時間の増加により、子どもの算数・数学の学習成果の改善を図る「学力向上仮説」をたて、教科書を中心とした介入パッケージを開発し、インパクト評価を実施しました。その結果、プロジェクトの介入パッケージにより、初等2年の生徒の学習成果は標準偏差で約0.5改善したことが確認されました。同評価結果は政策・実務にフィードバックされ、さらなる効果向上・拡大に向けた取り組みについて相手国政府と実施・検討されています。

本ワークショップでは、エルサルバドルにおけるインパクト評価結果と政策・実務へのフィードバックの取組を共有するとともに、エビデンスを有効に活用した援助事業の質の向上と拡大についての方策を参加者とともに議論したいと思います。議論にあたっては、他の事例として、インドNGO「Pratham」の取組みを取り上げます。Prathamは、過去20年間、開発経済学者との協働により数次のインパクト評価を通じ、子どもが読み書き・計算を短期間のうちに習得できる指導手法とスケールアップの方策を確立し、14のインド州政府を通じて計10万校以上を支援しています。

【スピーカー】

丸山 隆央(まるやま たかお): 広島大学大学院国際協力研究科、特任准教授(JICAから出向)

2002年に国際協力事業団(現JICA)入職。人間開発部、アフリカ部、セネガル事務所などを経て、2019年7月より広島大学に出向し、現職。主に仏語圏アフリカの国々における基礎教育協力事業に従事。2018年8月から2019年3月にかけて「教育のためのグローバルパートナーシップ(GPE)」事務局にて英語圏アフリカの国々からのグラント申請審査を担当。2014年4月から日中のJICA本部における業務の傍ら、夜間・週末に法政大学大学院経済学研究科で経済学を学習し、2016年3月に経済学修士号を取得。2018年4月より、一橋大学経済学研究科博士後期課程に在籍。

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【日時】2019年3月26日(木) 18:30-19:45

【参加費】当フォーラムのサーバー代等の活動維持費のため参加費1ドルを現金で徴収いたします。

【会場】世界銀行本部 The World Bank, 1818 H Street, NW Washington DC 20433

入館方法や会議室の詳細などは、参加登録者に送付される会場案内にてお知らせ致します。会場案内をよくご確認の上ご来場ください。

【参加登録】参加ご希望の方は、下記登録フォームより3月24日(火)までに必ず参加登録をお願い致します。

https://docs.google.com/spreadsheet/viewform?formkey=dDVmdGZjV2ZnQ2c2tb1lUR1JhODBXZ3c6MQ#gid=0

登録にご不明の点がある場合、または、当日朝までに会場案内のメールが届かない場合は、ワークショップ担当(dev.forum.workshop@gmail.com)まで、ご連絡ください。過去のワークショップの内容はこちらでご覧いただけます。

http://www.devforum.jp/category/events/workshops

皆様のご参加をお待ちしております。

DC開発フォーラム・勉強会担当(伊藤友美)

 

 

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【4】 国連フォーラム

 

(1)募集中:締め切り3月22日 2020スタディプログラム in ウガンダ 

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(1)募集中:締め切り3月22日 2020スタディプログラム in ウガンダ

 

2月24日(月)より2020年度国連フォーラム主催「みんなでつくる」スタディ・プログラムの

参加者募集を開始しましたのでご連絡させて頂きます。下記ご確認のうえ、どうぞ奮ってご応募ください。

 

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★プログラム概要:http://www.unforum.org/project/usp/overview/

★募集要項:http://www.unforum.org/project/usp/application/

★応募フォーム(募集期間:2020年3月22日(日)23:59まで):

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSev7fciWPVfEM_qWbvtAVIZcf5lI8GNNcrSIEYkqS0QvHbB-Q/viewform

**********

 

国連フォーラム主催のスタディ・プログラムでは、

「みんなでつくる」をコンセプトとし、参加者自身の手によってこれまでプログラムをつくり上げてきました。

11回目となる2020年のスタディ・プログラムは、ウガンダ共和国で実施することになりました。

 

今年の主なテーマは「”アフリカの真珠”ウガンダから考える、持続可能な社会のあり方〜平和・人権・環境・開発〜」です。

TICAD7から1年ということもあり、3年ぶりのアフリカでの実施となります。2020年のプログラムでは

、国内紛争からの再興、近隣国からの難民流入や貧困削減への対策、豊かな自然と社会・経済開発のバランスなど、

多面的な観点から注目されるウガンダを舞台に、持続可能な社会の実現のため、国際協力や開発支援が果たす役割や意義、

私たち一人一人に可能なアプローチとは何かについて、一年間学んでいきます。

 

 

(1)プログラムの運営方針

 

本プログラムの大きな特徴は、参加者「みんなでつくる」ことです。

 具体的には、渡航前の事前準備(訪問先のプロジェクトリサーチ、

訪問先との交渉、ロジの手配、事前勉強会の企画と運営)から現地渡航、

渡航後の報告(報告書の作成、報告会の実施)や事後勉強会の企画と実施まで、

1年弱のプロセスにおいて参加者それぞれが役割を担い、プログラム策定を行います。

 

(2)参加者募集

 

本プログラムの目的・運営方針のもと、

プログラム全期間(2020年5月〜2021年3月頃)を通じて積極的に参加・活動いただける方を幅広く募集します。

 下記リンク先の募集要項に従ってご応募ください。

 

・募集人数:30名~40名前後(

プログラムの合計参加人数はこれに現タスクフォースのメンバーを加えて40名~50名前後とします)

 

・募集期間:2020年2月24日(月)17:00 ~ 2020年3月22日(日)23:59

(応募書類必着)※日本時間

 

(3)プログラム期間(予定)

 

3月22日(日)まで: 下記の応募フォームより必要事項を記入し応募

3月30日(月)頃: 応募者に一次選考の結果を個別に通知

4月4日 (土)または5日(日): 二次選考としてオンライン面接を実施

4月19日(日)頃: 参加者発表およびプログラムスタート(事前準備)

9月13日(日)(現地集合)~19日(土)(現地解散):ウガンダへの現地渡航実施

9月20日(日)以降: 報告書作成、報告会準備・実施

 

(4)訪問予定先

UNDP、FAO、WFP、UNHCR、 IOM、UN Womenなどの国連機関、

世界銀行、JICA、ウガンダ政府機関、民間企業、

NPO・NGO等のウガンダ国内におけるプロジェクト事業地

 

(5)プログラム参加費(目安)

 

約8万円程度を想定:現地での費用(ホテル、移動、食事など)

およびプログラム遂行にかかる費用(オンライン通話契約代など)

※ 予防接種、入国査証(ビザ)、航空券、保険にかかる費用は、

上記8万円とは別に、各自でご手配いただきます。

※ 国連フォーラムのネットワークを活用し、

なるべく廉価でコストパフォーマンスの高いものとなるようにしています。

 

(6)問い合わせ先 unforum.usp@gmail.com

 

今後とも国連フォーラムをよろしくお願い致します。

http://www.unforum.org

 

 

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    ワシントンDC開発フォーラム「情報サービス(dev-info)」と

 

        「メーリングリスト(devforum)」

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ワシントンDC開発フォーラムでは、本フォーラムの開催する勉強会等のイベント関連情報 (案内・レジュメ・議事録)をはじめとする活動情報に加え、グローバルな途上国の開発関連情報と日本の取り組みに関する最新の情報を、「DC開発フォーラム 情報サービスメールマガジンDev-info」として、電子メールにて隔週で配信しています。

 

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2020年3月11日発行