2013年12月24日号(日・ASEAN特別首脳会議、平成25年度国際機関大使会議、国際開発協会(IDA)第17次増資交渉、他)

2013年12月24日発行
http://www.devforum.jp/
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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス
-(dev-info)-
皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。
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【1】  開発フォーラム新着情報チェック:
「日・ASEAN特別首脳会議」
「平成25年度国際機関大使会議」
「国連、デジタル時代におけるプライバシーの権利決議採択」
「国際開発協会(IDA)第17次増資交渉」

【2】 GRIPS開発フォーラム:
(1)任期付職員(専門職)募集のおしらせ
(2)外務省-GRIPS開発フォーラム共催
“エーリック・ソールハイムOECD・DAC議長来日講演会”終了
(3)第8回「中小企業の海外展開」勉強会資料掲載のお知らせ
【3】 国連フォーラム
(1) 国連職員NOW! WHO本部 藤井まいさん
(2) 「国際仕事人に聞く:子どもの人権問題~カンボジアの
児童を取り巻く現状と取り組み~」甲斐田万智子さん
【4】 東京発~世界銀行からのお知らせ:
(1) セミナー・イベントのご案内
(2) 最近の活動から
【5】 パリDAC通信:
ソールハイム開発援助委員会(DAC)議長の訪日:転換期を迎えたDAC
【6】 DC開発フォーラム: 年末のご挨拶
【7】 ワシントンDC開発フォーラム便り
「今年の漢字」
執筆: 春木由美(dev-info編集担当/世界銀行/東京在住)
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【1】 開発フォーラム新着情報チェック
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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を
|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、
└――┘ info@devforum.jpまでご連絡ください
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– 日本関連 –
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● 日・ASEAN特別首脳会議が開催されました。
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/actions/201312/15nichi_asean.html
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/page3_000586.html
● 外務省において、平成25年度国際機関大使会議が開催され、国際機関外交等をテーマに意見交換が行われました。主要テーマは、(1)今後の多国間外交における重点分野、(2)国際機関邦人職員増強を中心とする国際機関外交の実施のあり方、(3)OECD閣僚理事会議長国就任の意義と国際機関における議長ポスト獲得の重要性。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/page22_000804.html
● アフリカ開発銀行(AfDB)に対する、総額94億8,000万円を限度とする円借款「アフリカの民間セクター開発のための共同イニシアティブの下での民間セクター支援融資(IV)」に関する書簡の交換が行われました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/zyoukyou/h25/y131216_1.html
● モルディブに対する日本の中小企業の製品を活用したノン・プロジェクト無償資金協力に関する交換公文の署名が行われました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/zyoukyou/h25/131218_1.html
● スリランカに対する4億円のノン・プロジェクト無償資金協力「途上国の要望を踏まえた工業用品等の供与」に関する交換公文の署名が行われました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/zyoukyou/h25/131219_1.html
● コモロとの間で、2億7,000万円を供与額とする無償資金協力「食糧援助」に関する書簡の交換が行われました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/zyoukyou/h25/131216_1.html
● サントメ・プリンシペ民主共和国との間で供与額2億4,000万円の無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換が行われました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/zyoukyou/h25/131219_2.html
● コートジボワールとの間で,6億3,000万円の無償資金協力「食糧援助」に関する書簡の交換が行われました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/zyoukyou/h25/131219_3.html
● フィリピン共和国政府との間で、「フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化事業」を対象として、187億3,200万円を限度とする円借款貸付契約の調印が行われました。
http://www.jica.go.jp/press/2013/20131216_02.html
● 緒方貞子JICA特別顧問は、フィリピン共和国大統領より「シカツナ勲章」を授与されました。
http://www.jica.go.jp/press/2013/20131216_01.html
● 財務省広報誌「ファイナンス」12月号 特集で、地域における財務省の国際協力としてミャンマー支援の経緯と取り組みが取り上げられました。
http://www.mof.go.jp/public_relations/finance/index.htm
● JBICが中国レポート2013 9・10月号を公開しています。
http://www.jbic.go.jp/wp-content/uploads/reference_ja/2013/12/16364/CINA201309-10.pdf
● 草の根技術協力事業が開始から10年を迎えたことを機に、1月22日にシンポジウム「NGOとJICAの連携がもたらしたもの~草の根技術協力事業10年の成果と学び~」が開催されます。参加者を募集しています。
http://www.janic.org/event/_ngojica10.php
● 外務省非常勤職員(旅券専門員の公募、国際法調査員、ODAを活用した中小企業の海外展開支援に関する委託費経理要員、経済協力専門員NGO支援分野)を募集しています。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/saiyo/kikan/index.html
● 任期付外務省職員(国際法分野、物品調達管理業務、在アンゴラ日本国大使館経済協力分野、経済協力分野南西アジア、宇宙政策分野、在イラク大使館調理業務、WTO,EPA/FTA交渉分野、日EU・EPA関連分野、医療職マラリア、外国メディア招へい分野)を臨時募集しています。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/saiyo/ninki/index.html
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– バイ・ドナー関連 –
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● DFIDは、野生動物の密輸対策に新たに1000万ポンドの支援を行うと発表しました。
https://www.gov.uk/government/news/uk-boosts-fight-against-illegal-wildlife-trade
● AFDは、フランスの市民社会を支援する15のプロジェクトを発表しました。
http://www.afd.fr/home/presse-afd/communiques?actuCtnId=110107
● 同じくAFDは、南インド洋諸国でAFDが実施した災害対策支援プロジェクトの成果をウェブサイトで紹介しています。
http://www.afd.fr/home/outre-mer/agences-outre-mer/Reunion?actuCtnId=104326
● GIZは、コソボの未来についての写真展をボンで開催中(~2月9日)です。
http://www.giz.de/en/mediacenter/19628.html
● USAIDが、フィリピンを襲った大型台風ハイエンの復興への取り組みについて、草の根企業家精神を支援するために、P&Gやコカ・コーラとパートナーシップを結ぶと発表しました。
http://www.usaid.gov/news-information/press-releases/dec-19-2013-usaid-pg-coca-cola-announce-partnerships-philippines-recovery-effort
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– 国際機関関連 –
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● 国連総会は特別会合を開催し、12月5日に死去したネルソン・マンデラ氏に哀悼の意を示した。
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=46784&Cr=mandela&Cr1=
● 国連総会はコンセンサスで、デジタル時代におけるプライバシーの権利と題する決議を採択しました。
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=46780&Cr=privacy&Cr1=
● 南スーダンにおいて戦闘が継続するなか、潘基文国連事務総長や安保理議長は、危機事態の政治的終結のため、同国のすべての当事者に対し、さらなる暴力の拡散を防ぐべく、自制を求めました。
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=46767&Cr=South+Sudan&Cr1=
● UNHCRの統計によると、2013年上半期(1月~6月)に移動を強いられた人の数が過去最高に膨れ上がったことがわかりました。中でも新たに難民となった人の数と国内避難民の数が極端に増加したことが指摘されています。
http://unhcr.org/52af08d26.html
● 国際通貨基金(IMF)は、半年毎に発表されるIMFのワークプログラムで、IMFは今後数カ月にわたり、加盟国が安定化から成長へ移行するための支援に焦点をあてると発表しました。
http://www.imf.org/external/japanese/np/sec/pr/2013/pr13501j.pdf
● 世界銀行の貧困国向け支援の窓口である国際開発協会(IDA)の第17次増資交渉がまとまりました。
http://www.worldbank.or.jp/ida/ida-17-replenishment.html
http://www.worldbank.org/ja/news/press-release/2013/12/17/world-bank-fight-extreme-poverty-record-support
今回の増資は過去最大の520億ドルで、極度の貧困の撲滅加速を目指し、開発効果の最大化を共通テーマとし、脆弱国、ジェンダー、気候変動、弱者に配慮した成長、各地域の変革イニシアチブなどが特定テーマとして取り上げられました。また、譲渡性の高い融資の活用なども取り入れられました。
英国ステートメント
https://www.gov.uk/government/speeches/ministerial-statement-on-international-development-association-of-the-world-bank
● 世界銀行は、セネガルに対する雇用と農業生産向上を目的とするアグリビジネスプランへの支援(8600万ドル)を承認しました。
http://www.worldbank.org/en/news/press-release/2013/12/19/world-bank-senegal-agribusiness-sahel
● 世界銀行独立評価グループは、脆弱国・紛争の影響を受けた国への世銀グループの活動を評価した報告書を発表しました。その中で、世銀の国別戦略や活動は、そのような環境におかれた国の状況に必ずしも即していないとして、より現実的なアプローチを取るよう提言しています。
http://ieg.worldbankgroup.org/evaluations/fcs
● 米州開発銀行(IDB)はメキシコの技術ベースの人的開発に対して1億7,000万ドルの貸し付けを行うことを決定しました。
http://www.iadb.org/en/news/news-releases/2013-12-20/mexico-strengthens-human-capital-development,10711.html
● アジア開発銀行(ADB)は日本との共同でミャンマーに対する住民主導型プロジェクトへ1200万ドルの贈与支援を行うことを決定しました。
http://www.adb.org/news/myanmar/adb-japan-aim-break-cycle-poverty-rural-myanmar
● アフリカ開発銀行(AfDB)はタンザニアに対するガバナンスと経済競争力向上のためのプログラムに5,820万ドルの支援(贈与・貸付)を行うことを決定しました。
http://www.afdb.org/en/news-and-events/article/afdb-approves-usd-58-2-million-to-support-governance-and-economic-competitiveness-programme-in-tanzania-12731/
● OECDはインターンを募集しています(東京・パリ)。
http://www.oecdtokyo.org/tokyo/Internships2014.html
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– シンクタンク・NGO関連 –
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● 英シンクタンクODIは、人道支援における地域機関の役割についての報告書を発表しました。
http://www.odi.org.uk/publications/8086-growing-role-regional-organisations-humanitarian-action
● 同じくODIより、ジェンダーと平和構築についての報告書が発表されています。
http://www.odi.org.uk/publications/8087-assessment-evidence-links-between-gender-equality-peacebuilding-statebuilding-literature-review
● 英王立国際問題研究所(チャタムハウス)は、平和構築と環境、天然資源の管理についての報告書を発表しました。
http://www.chathamhouse.org/publications/papers/view/196436
● 同じくチャタムハウスより、シリア問題への10の提言が発表されています。
http://www.chathamhouse.org/publications/papers/view/196215
● Oxfamは、脆弱国とガバナンスについてのプログラムに関する知見をまとめた報告書を発表しました。
http://policy-practice.oxfam.org.uk/publications/governance-and-fragility-what-we-know-about-effective-governance-programming-in-306683
貧困に対する神話についての報告書をまとめました。
http://policy-practice.oxfam.org.uk/publications/truth-and-lies-about-poverty-ending-comfortable-myths-about-poverty-306526
● オックスファム・ジャパンが、オックスファム
ブリーフィングペーパー「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ―健康保険制度から貧困層が排除される構造的理由」の日本語版を、出版しました。
http://oxfam.jp/2013/12/uhc.html
● Oxfam USAとブルッキングス研究所の共催で、米国政策立案者やアフリカの政府・市民社会リーダー、データー分析専門家が集まって討論会が開催され、情報やデータの開示も大切だが、どのように現地の援助関係者が援助データを利用し、国家制度を強化し、市民をエンパワーしていくかについて話し合われました。
http://politicsofpoverty.oxfamamerica.org/2013/12/18/closing-the-loop-in-aid-transparency/
● PewResearchは、国際的な労働移動と送金についての変化についての統計分析を発表しました。
http://www.pewsocialtrends.org/2013/12/17/changing-patterns-of-global-migration-and-remittances/
● Global Financial Integrityは、2002-11年の違法な途上国からの国際資金移動をまとめた報告書を発表しました。
http://iff.gfintegrity.org/iff2013/2013report.html
● Helpage internationalは、Global Age Watch Index
2013として、世界の高齢者の福祉状況をまとめた報告書を発表しました。
http://www.helpage.org/global-agewatch/reports/
● Stanford Social innovation reviewは、社会インパクト債券の将来性について論じています。
http://www.ssireview.org/blog/entry/the_social_impact_bond_market_three_scenarios_for_the_future
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【2】 GRIPS開発フォーラム:
(1)任期付職員(専門職)募集のおしらせ
(2)外務省-GRIPS開発フォーラム共催
“エーリック・ソールハイムOECD・DAC議長来日講演会”終了
(3)第8回「中小企業の海外展開」勉強会資料掲載のお知らせ
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(1)任期付職員(専門職)募集のお知らせ
今般、GRIPS開発フォーラムでは、任期付職員(専門職)を募集します。
詳細は下記をご覧ください。皆様の応募をお待ちしております。
募集内容はこちら↓
http://www.grips.ac.jp/forum/pdf13/GDF_Koubo_2013.pdf
(2)外務省-GRIPS開発フォーラム共催
“エーリック・ソールハイムOECD/DAC議長来日講演会”を開催しました
外務省とGRIPS開発フォーラムは、12月18日(水)、ソールハイムOECD
開発援助委員会(DAC)議長(元ノルウェー環境兼開発大臣)の来日に合わ
せ、講演会をGRIPSにて開催 しました。開発関係の専門家から学生まで、
多くの参加者にお越し頂き、活発に質疑応答と意見交換が行われました。
当日の配布資料等はこちら↓
http://www.grips.ac.jp/forum/newpage2008/event.htm
(3)第8回「中小企業の海外展開」勉強会資料掲載のお知らせ
去る12月16日月曜日、第8回「中小企業の海外展開」勉強会をGRIPS
にて開催しました。今回は産業人材育成・産学連携専門家の森純一氏に、
ものづくり人材の育成・確保に焦点をあて、タイとベトナムの産業人材
事情や両国比較を含めてご講演頂きま した。コメンテーター のHIDA
総合研究所の池永美紀氏には、HIDAの取組みについてご紹介頂きました。
質疑応答では、参加者の皆様からも率直なご意見やご質問を頂きました。
勉強会の資料等はこちら↓
http://www.grips.ac.jp/forum/newpage2008/SME.htm
(GRIPS開発フォーラム・飯塚美恵子)
http://www.grips.ac.jp/forum/
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【3】 国連フォーラム
(1) 国連職員NOW! WHO本部 藤井まいさん
(2) 「国際仕事人に聞く:子どもの人権問題~カンボジアの
児童を取り巻く現状と取り組み~」甲斐田万智子さん
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● 国連職員の生の声をインタビュー形式でお届けする
「国連職員NOW!」第152回では、世界保健機関(WHO)の
藤井まいさんにお話を伺いました。3人のお子さんを育てながら
2つの修士号とそして博士号も取得され、「ポータブルハズバンド」
であるご主人とともに生きる藤井さん。その半生は平坦なものでは
なかったかもしれませんが、キラキラ輝いておられます。
http://www.unforum.org/unstaff/152.html
● 「国際仕事人に聞く」第15回では、子どもの人権問題に
取り組む国際子ども権利センター(略称:C-rights、シーライツ)の
代表理事であり、文京学院大学でも教鞭をとっておられる
甲斐田万智子さんにお話を伺いました。甲斐田さんは、
カンボジアにおける子どもの人権問題に取り組んでおられます。
児童労働・人身取引・性的搾取が複雑に絡み合った表面化しにくい
実状や、「ライツベースアプローチ」に則った現地での実践および
継続した取り組みについて伺いました。
http://www.unforum.org/interviews/15.html
(国連フォーラム担当:大槻佑子)
http://www.unforum.org/index.html
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【4】 東京発~世界銀行からのお知らせ:
(1) セミナー・イベントのご案内
(2) 最近の活動から
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(1)  セミナー・イベントのご案内
■ イデアス開発問題セミナー「生物多様性保全と国際支援―熱帯、マングローブとアジア連携促進からの考察―」
アジア経済研究所開発スクール (イデアス)、世界銀行東京事務所共催コーヒーアワー
日時: 2014年1月22日(水) 午後6時30分から午後8時
場所: 世界銀行東京開発ラーニングセンター(TDLC)
http://bit.ly/16DhvsI
内容: 山本朝子さん (アジア経済研究所開発スクール第17期修了生)から、
生物多様性とその保全について分かり易く解説し、国際援助界での
潮流や、インドネシアの豊かな海洋資源とゴミなどの脅威を紹介します。
詳細、参加お申込み: http://bit.ly/19gQIHT
■ 「気候変動に関する無料オンライン講座」
日時: 2014年1月27日(月)から4回
内容: 21世紀末までの気候変動予測、生活を支える食糧生産や
エコシステムへの影響などに関する最新の科学的データ紹介のほか、
気候変動に対応するために何ができるのかを議論します。
講義の動画視聴に加えて、週3時間程度でできる課題が出されます。
また、Google Hangoutを利用して専門家や受講者同士での議論も可能です。
使用言語: 英語のみ
詳細、参加お申込み: http://bit.ly/1c6nbPJ
(2)  最近の活動から
12月12日、 「障害学生への支援:スーダンと日本の共通点と相違点」を開催し、
東京外国語大学博士課程在学中のモハメド・オマル・アブディン氏と、
日本の障害学生支援団体の代表を務める殿岡翼氏のお二人からお話を伺いました。
詳細: http://bit.ly/1l0uYzO
(世界銀行東京事務所: 開裕香子)
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【5】 パリDAC通信:
ソールハイム開発援助委員会(DAC)議長の訪日:転換期を迎えたDAC
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OECD開発援助委員会(DAC)のエリック・ソールハイム議長(国籍:ノルウェー)が、
外務省閣僚級招聘プログラムで、12月に来日しました。
パリ発のフライトで早朝の東京に到着後、外務省、JICA訪問、日本記者クラブ
での記者会見等をこなし、翌日は政策研究大学院大学(GRIPS)における
講演会、国会議員や関係者との面談の後、新幹線で東北地方に移動。3日目は、
東北の被災地視察、復興状況や防災の取組に関する意見交換、その後、横浜に
移動し、横浜市のグリーンシティの取組を視察。中華街で(おそらく)肉まんを
頬張った後、日付を跨いで、深夜便で羽田発。
「観光ではないので、日本政府の期待するプログラムを目一杯詰め込んでほしい。
Packed, packed schedule OK!」という希望通りの分刻みスケジュールをバック
パック姿の議長がエネルギッシュにこなす姿は、普段のパリでの議長の精力的な
働き振りと重なります。メールは何時も簡潔明瞭、次のアクションは何?そして
皆への感謝の言葉。「!」が多いのも特徴。
★DAC議長とは?
ポジティブ思考のソールハイム議長が2013年1月から務めるDAC議長というのは
何をする人か?普段は、ほぼ毎月開催されるDAC会合等で議長役を担い、加盟国
の意見集約を行い、またDACの歩く広告塔として、海外にも出張し、国際舞台に
おいて開発・途上国問題について発信します。これらを通じて、DACの新しい
方向性の提示、加盟国がより良い開発協力を実現できるようリーダーシップを
発揮するのが役目です。
ソールハイム議長はもともとノルウェーの有名な政治家で、前政権時代には環境・
開発大臣を長く務めており、さらに遡るとスリランカ和平にも関わってきました。
そのような経歴もあり、DAC議長としても、環境と開発の統合を通じた持続可能な
開発の実現、民間セクター主導の貧困削減、官民連携の促進、脆弱国支援等を特に
重視しています。これらはまさに今のDACの優先取組課題でもあります。
★最近のDACの変貌
DACと言えば、アンタイド化、援助協調等に代表される援助効果向上を思い
浮かべる方も多いと思います。2003年の援助の調和化に関するローマ・ハイレベル・
フォーラム(HLF)に始まり、パリ宣言の援助効果向上5原則(2005年)、アクラ
行動計画(2008年)、そして2011年には釜山で4回目のHLFが開催され、効果的な
開発協力に関するグローバル・パートナーシップが立ち上げられました。釜山HLFは、
援助効果向上の議論、またDAC自身にとっても転換期だったと言えると思います。
DACドナーのODA・援助の投入の効率性に焦点を当て、援助の有効性をチェックする
議論から、パートナー国の開発・成長にインパクトを与えうる多様なリソースや
政策について、DACドナーだけでなく、新興国、市民社会組織、財団、民間セクター等
の新しい開発アクターと一緒になって議論する姿勢に変化しています。援助からより
広い開発協力への転換ともいえます。
例えば、グローバル化・相互依存がますます進んでいる現状では、先進国の投資・
貿易政策などが途上国・新興国の開発に大きく影響することから、OECD内の他
委員会においても、開発への影響を検討する必要性が増しており、投資と開発、
貿易と開発、税と開発という具合に、DACと他委員会が協力する水平作業が増えて
います。そこでは、援助効果という援助の手続き論ではなく、より専門的な政策議論
にDACが関与していくことが期待されています。
また、閉鎖的な先進国ドナークラブという古いDAC像からも脱却中で、2013年に入って、
東欧諸国を中心に5か国の新規加盟が続いたことがその象徴です。新興国や南南協力
提供国との関与拡大にも取り組んでおり、本年9月には中国商務部高官や世銀の
チーフエコノミストを務めたジャスティン・リン北京大学教授が参加し、中国援助に
関するDACセミナーが開催されました。新興国、とりわけ世界経済のエンジンの一役を
担っている東南アジア地域との関係強化は、OECD諸国にとって重要なテーマです。
★OECDの新しい方向性:2014年OECD閣僚理事会の議長国日本
来年2014年は、日本のOECD加盟50周年の節目であり、5月のOECD閣僚理事会では
議長国の大役を務めます。テーマは、レジリエンス(しなやかな強さ)と東南アジア
との関係強化。大震災からの復興、アベノミクスの順調な足取りを世界にアピールする
絶好の機会でもあります。これからのOECD/DACの動きにご注目を!
(OECD代表部 一等書記官 三田村達宏)
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【6】 DC開発フォーラム: 年末のご挨拶
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DC開発フォーラムでは、その情報・知見を活かして、個人の資格で
自由かつ率直な議論を行い開発戦略に関する政策論議を深める
(かつ出席者間の親睦を深める)とともに、記録を世界各地の関係者に
発信して現実の政策立案・ 実施に反映させるために、ブラウンバッグ
ランチ(BBL)を開催しています。また、平日の夜を利用して、途上国
の開発に関わる20代・30代の若手を中心にプレゼンと自由な議論を
行い、知識を深めるとともに何らかの行動に結び付けていくことを
狙いとしたワークショップを開催しています。
今年は、国際開発ジャーナルにもその活動の様子が取り上げられました。
静的なプラットフォームでの議論をどう実際の行動につなげていくのか、
当初我々にも自信があったわけではありませんでしたが、実際参加者が
ワークショップで得たこと、人のつながりを活かし、それぞれのアク
ションに結びつけてくれた例もあり、幹事一同やりがいのある一年と
なりました。
2014年もBBL、ワークショップを企画しています。より多くの方に参加
していただけたらと思います。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
(DC開発フォーラム勉強会幹事一同)
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【7】 ワシントンDC開発フォーラム便り
「今年の漢字」
執筆: 春木由美(dev-info編集担当/世界銀行/東京在住)
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2013年も残すところあと僅かとなって参りました。この時期に
なると、一年を振り返る企画があちこちで行われています。日本漢字
能力検定協会が毎年公募して結果発表している「今年の漢字」が先日
発表され 、2013年の一位は「輪」だったそうです。 震災復興・
自然災害などで多くの支援の「輪」が広まったこと、2020年五輪
東京招致成功の「輪」、TPP交渉が佳境、アジア環太平洋の「輪」に
入るのかどうか?、、といった様々な「輪」が人々の印象に強く残った
一年だったようです。挙げられた多くの理由は、日本中が歓喜にわいた
「輪」、人とのつながりの「輪」を感じた一年、未来に向けた更なる「輪」、
の三つに分類できると分析されていました。ちなみに、安部首相の
今年の漢字は「夢」だそうです。
さて、自分にとっての2013年の漢字は・・と考え始めるとあれも
これもと思い浮かぶのですが、私は「前」にしました。今年は、どんな
ことがあっても前を向けることの大切さ、を実感する一年でした。
不確実性が高い時、リスクがわかるからこそ楽観視出来ないときに、
それでも前向きになるというのは、難しいものです。ただ、それが出来た
時に強さが備わることを、今年は仕事面でもプライベートでも感じる
ことの多い一年となりました。
皆様の、今年の漢字はなんでしょうか。あと一週間で年の瀬です。
この場をお借りして、この一年もDC開発フォーラムという場を通じて
多くを学び、皆様から沢山の良い刺激を頂きましたことにお礼申し上げます。
また来年も宜しくお願い致します。
「今年の漢字2013」、2位以下の結果も興味深いです。
ご関心があれば以下のリンクからご覧になれます。
http://www.kanken.or.jp/kanji2013/common/data/release_kanji2013.pdf
(春木)
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DC開発フォーラム「情報サービス(dev-info)」と
「メーリングリスト(devforum)」
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ワシントンDC開発フォーラムでは、本フォーラムBBL関連情報
(案内・レジュメ・議事録)をはじめとする活動情報に加え、
グローバルな開発戦略と日本の関わりに関する主要な情 報を、
「ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス (dev-info)」
として、電子メールにて2週間に1回を目途 に送付しています
(メルマガと同じです)。バックナンバー はこちらです。
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本情報サービスの配信をご希望の方は、連絡担当(info@devforum.jp )
まで電子メールアドレスをご 連絡いただくか、上記ウェブ
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まで相談いただければ幸いです。
また、本フォーラムでは、毎回のBBLについての意見交換の他、
より広くグローバルな開発戦略と日本の関わりに関する意見
交換や情報交換を行うために、「ワシントンDC開発フォ ーラム・
メーリングリスト(devforum)」を運営しています。相互の信頼
関係に基づく率直かつ真剣な意見交換を確保する ため、本メー
リングリスト参加者は氏名・所属を明らかにす るとともに、
発言者の了承がない限りメディア等での引用が されないよう
ご配慮いただきます。本メーリングリストへの 参加をご希望の
方は、次のウェブサイトに掲載している「devforum参加者の共通
理解」に目を通していただいた上で、上記連絡担当まで氏名・
所属・電子メールアドレス・問題関心をご連絡ください。
http://www.devforum.jp/mail/index.htm
dev-infoやdevforumをはじめ、DC開発フォーラムの活動に
ついてご意見・ご示唆等ありましたら、お気軽に上記連絡担当
(info@devforum.jp)までお寄せいただければ幸いです。
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