2008年12月23日号(日中韓首脳会議、 Global Economic Prospect s 2009、12月10日世界人権の日、他)

                      2008年12月23日発行
                     http://www.devforum.jp/
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    ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス

          −(dev-info)−

    皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。
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【1】 開発フォーラム新着情報チェック:
「麻生総理大臣が日中韓首脳会議に出席」
「世界銀行Global Economic Prospects 2009」
「12月10日世界人権の日」
                   他
 
【2】 BBL資料および記録掲載のお知らせ:
    □12月9日BBL
    □12月16日BBL資料

【3】  国際協力3フォーラム合同・年末オフ会in東京(12/27)

【4】  国連フォーラム:「国連職員NOW!」第92回
    「私の提言」WFPラオス事務所・田島麻衣子さんから

【5】  アフリカネットワーク:「資源と環境からみるアフリカの可能性と課題Vol.2」

【6】  GRIPS開発フォーラム: セミナー開催報告

【7】  FASID 国際開発研究センター最新情報:    
     「Journal Express;アジア新興国、更なる融資の要請 他」
    「遠隔講座・特別講演2009年1月9日(金)のご案内」

【8】  パリDAC通信第86回 
     紛争と脆弱に関する国際ネットワーク〜INCAFの立ち上げ

【9】  英国開発学勉強会 (IDDP)
第3回勉強会 ご案内

[編集後記] 「公共部門の復権 – 新しいパラダイムの登場」

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【1】 開発フォーラム新着情報チェック
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┌――┐Dev−Info 新着情報チェックでは掲載情報を
|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、
└――┘ info@devforum.jpまでご連絡ください。

┏━━━━━━━━━━━┓
-日本関連-
┗━━━━━━━━━━━┛

●麻生総理大臣が日中韓首脳会議に出席しました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/s_aso/jck_08/index.html

●アフリカに関する日中韓政策協議のプレスリリースが外務省より発表されています。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/h20/12/1185463_922.html

●グテーレス国連難民高等弁務官が麻生総理大臣を表敬訪問しました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/s_aso/unhcr_08/gaiyo.html

┏━━━━━━━━━━━┓
-バイ・ドナー関連-
┗━━━━━━━━━━━┛

●人権に対する世界宣言の60周年記念と人権の日を受けて、オーストラリアは人権に対するコミットメントを再確認しました。
http://www.ausaid.gov.au/media/release.cfm?BC=Media&ID=1152_7542_7640_2418_190

●DFIDの学校パートナーシップが教育に関する賞を受賞しました。
http://www.dfid.gov.uk/news/files/north-south-award.asp

●DFIDは2008年秋の実績報告書を発表しています。
http://www.dfid.gov.uk/news/files/autumn-performance-report.asp

┏━━━━━━━━━━━┓
-マルチ・ドナー関連-
┗━━━━━━━━━━━┛

●アジア開発銀行から報告書Reconstruction after a Major Disaster: Lessons from the Post-Tsunami
Experience in Indonesia, Sri Lanka, and Thailandが発表されています。
http://www.adbi.org/working-paper/2008/12/15/2766.reconstruction.post.tsunami.experience/

●OECD/DACからStatistical Annex of the 2008 Development Co-operation Reportが発行されています。
http://www.oecd.org/document/9/0,3343,en_2649_34485_1893129_1_1_1_37413,00.html

●同じくDACからオーストラリアとノルウェーの援助審査の報告書が発表されています。
http://www.oecd.org/document/15/0,3343,en_2649_34603_41886543_1_1_1_37413,00.html
http://www.oecd.org/document/5/0,3343,en_2649_34603_41857989_1_1_1_37413,00.html

●世界銀行からYear in Review が発表されています。
http://www.worldbank.org/endofyear/2008/endofyear-08.htm

●同じく世界銀行からGlobal Economic Prospects 2009が発表されています。
http://econ.worldbank.org/WBSITE/EXTERNAL/EXTDEC/0,,contentMDK:22004555~pagePK:64165401~piPK:64165026~theSitePK:469372,00.html

●同じく世界銀行からLow Carbon, High Growth: Latin American Responses to Climate Change
が発表されています。
http://web.worldbank.org/WBSITE/EXTERNAL/NEWS/0,,contentMDK:22007407~menuPK:34463~pagePK:34370~piPK:34424~theSitePK:4607,00.html

●万人のための教育ファースト・トラックイ二シアティブから年次報告書が発表されています。
http://web.worldbank.org/WBSITE/EXTERNAL/NEWS/0,,contentMDK:22011287~menuPK:34463~pagePK:34370~piPK:34424~theSitePK:4607,00.html

┏━━━━━━━━━━━┓
-国連・関連-
┗━━━━━━━━━━━┛

●12月10日は世界人権の日でした。
http://www.un.org/events/humanrights/2008/

┏━━━━━━━━━━━┓
-シンクタンク関連-
┗━━━━━━━━━━━┛

●米国シンクタンクICGから報告書Somalia: To Move Beyond the Failed Stateが発表されています。
http://www.crisisgroup.org/home/index.cfm?id=5836&l=1

●同じくICGから報告書Ending Zimbabwe’s Nightmare: A Possible Way Forward
が発表されています。
http://www.crisisgroup.org/home/index.cfm?id=5822&l=1

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【2】 BBL資料および記録掲載のお知らせ
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12月9日および12月16日に開催された当フォーラムBBLの記録・資料が
ウェブサイトに掲載されています。以下のリンクから御覧下さい。

□2008年12月9日  アフリカでのコメ生産倍増に向けて
窪田博之氏(JICA農村開発部審議役)
平岡洋氏(JICA企画調査員)
(記録)http://www.devforum.jp/bbl/pdf/20081209_01.pdf
(資料)http://www.devforum.jp/bbl/pdf/20081209_01.pdf

□12月16日BBL ADBの新戦略(Strategy 2020)への対応と人事改革等について
資料 玉川雅之氏(アジア開発銀行予算人事経営システム局長)
(資料)http://www.devforum.jp/bbl/pdf/20081216_01.pdf

(BBL担当・江尻由美)
http://www.devforum.jp/bbl/

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【3】 国際協力3フォーラム合同・年末オフ会in東京(12/27)
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国連フォーラム、Club JPO、ワシントンDC開発フォーラムの
3フォーラムには、メーリングリストを通じて、
日本のみならずニューヨーク、ワシントンDCや途上国現地など、
世界各地で国際協力の仕事や勉強をしている人たちが
多数参加しています。

昨年より、海外からの一時帰国者が多い年末年始と夏休みの時期に
合わせて、「3フォーラム合同オフ会in東京」を始めたところ、
毎回、海外からの方を含め100名以上の申し込みがあり、
大変好評でしたので、この年末にも(忘年会を兼ねて!?)
企画させていただきました。

これまでは、冒頭の各人挨拶で1時間近くかかりましたので、
今回は、自己紹介・活動紹介のメッセージを事前にいただき、
出席予定者リストに掲載・配布することにしました。
その分、ゆっくりご歓談いただけると思います。

このイベントが、世界各地の前線で国際協力に取り組む人たちと、
日本で国際協力の基盤を支える人たち、そして将来日本から世界に
羽ばたこうとする人たちの出会いと交流の場となれば幸いです。
また、このような形で、私たち3つのフォーラムとその参加者が
お互いに知り合う機会も提供したいと考えています。
本オフ会にご関心のある方はどなたでも参加を歓迎しますので、
お誘い合わせの上お気軽にお越しください。

3つのフォーラムの幹事/アドバイザー一同、多くの皆様と
お会いできることを心から楽しみにしています。

1.日時:2008年12月27日(土)12:00〜14:00 (11:45受付開始)

2.場所:Torattoria Papa Milano Grande 新宿三丁目店
 (電話03-5379-5580)
(伊勢丹の向かいにあるセゾンプラザ5Fにあります。
新宿三丁目駅(丸の内線)から徒歩1分、新宿駅から徒歩5分で、
地下通路を通っても行けます。地図は次のサイトをご参照ください。)
http://r.gnavi.co.jp/g068208/

3.参加費:社会人3500円、学生2500円(食事付&飲み放題です。)

4.参加方法:参加希望の方は、12月24日(水)夕刻までに、
3フォーラム合同オフ会申し込み専用アドレス
( offkai_3forum@yahoo.co.jp )宛てに、
「3フォーラム合同オフ会参加希望」と明記し、お名前(ふりがな)、
ご所属(大学の場合は教職・院生・学部生の別も)、
電子メールアドレス(携帯不可)、そして
出席予定者リストに掲載する自己紹介・活動紹介のメッセージ
(最長70字程度。長い場合には適宜編集させていただきます。)
をご連絡ください。
また、学生の方はお申し込みの時点でその旨お申し出
いただければ幸いです。
出席のご連絡をいただいた皆様には、前日にリマインダーを兼ねて
出席予定者リストをお送り致します。
キャンセルをされる方は、12月24日(水)夕刻までに、
必ず上記担当までご連絡ください。
なお、会場の関係から、多数のお申込みをいただいた場合には、
お受けできないことがございます。ご理解いただければ幸いです。

国際協力3フォーラム合同・年末オフ会in東京企画担当
小谷瑠以・柴土真季(国連フォーラム)
二井矢洋一(Club JPO)
紀谷昌彦・灘本智子(ワシントンDC開発フォーラム)

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【4】 国連フォーラム:
「国連職員NOW!」第92回
「私の提言」WFPラオス事務所・田島麻衣子さんから
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●国連職員の方々の生の姿をインタビュー形式で
お伝えする「国連職員NOW!」第92回では、
国連世界食糧計画(WFP)日本事務所で
支援調整官としてご活躍されている山口郁子さんに
お話を伺いました。NPO、政府機関、国連機関での
豊富なご経験を活かして日本政府からの資金調達や
パートナー促進を行うチームのリーダーを務められている
山口さんに、人生観やご家族のお話など、特に将来
国際協力の場で働きたいと考えている女性にとって
心強いお話をいただきました。
http://unforum.org/unstaff/92.html

●「私の提言」第17弾は、WFPのラオス事務所で働く
田島麻衣子さんによる「共通の目的を持つならば、
受入国政府の能力強化計画を一緒にテーブルについて
考えてみよう」です。WFPの給食配給プロジェクトからの
ご経験に基づいて、テーマごとのワーキンググループを
より具体的・かつプラクティカルな政策的議論の場にしたり、
能力審査(capacity assessment)の方法論を統一し、
さらに能力強化に関する経験・知識を今まで以上に
共有するなどの提言をしていただきました。
http://unforum.org/teigen/17.html

(国連フォーラム担当:大槻佑子)
http://unforum.org/index.html

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【5】 アフリカネットワーク:「資源と環境からみるアフリカの可能性と課題Vol.2」
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世銀からUniversity College Londonの博士課程に移られた小林隼人さん
に「資源と環境からみるアフリカ」シリーズ第2回目として、アフリカの
漁業資源についての記事を書いていただきました。漁業資源を切り口に、
アフリカの統計データ不足、温暖化の影響、日本を含む先進国との関係な
ど、様々な問題が取り上げられています。

小林さんの記事は以下のサイトでご覧いただけます。
http://blog.livedoor.jp/dev_africa_network/archives/51119974.html
皆様からのご意見をお待ちしております(上記サイトでコメントとして投稿
いただければ幸いです)。

(アフリカネットワーク担当:位田、粒良)

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【6】GRIPS開発フォーラム: セミナー開催報告
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GRIPS-ODI-JICA 合同セミナー
”African Growth in the Changing Global Economy” 開催報告

先般11月27日(木)に、GRIPS開発フォーラムとJICA研究所は合同で、
英国海外開発研究所(ODI)のSimon Maxwell所長とH.E. Elly Mtango
駐日タンザニア大使を迎えてセミナーを開催しました。10月1日の
新JICA発足をうけ、日本政府がTICAD IVや洞爺湖G8サミットで
打ち出したアフリカ支援の実施体制が整った今、変化する世界経済と
アフリカの成長、TICAD IVフォローアップをテーマに議論しました。
当日は在京アフリカ大使館からも多くのご参加をいただき、
金融危機への対応、アフリカ成長支援における日本やドナーの役割・
新JICAの取組み等について、活発な意見交換が行われました。
当日の配布資料、及び議事録を当フォーラムのウェブサイトに
掲載しましたのでぜひご覧ください。

(GRIPS開発フォーラム・イベントページ)
http://www.grips.ac.jp/forum/newpage2008/event.htm

(セミナー議事録)
http://www.grips.ac.jp/forum/pdf08/GOJseminar/minutes.pdf

(GRIPS開発フォーラム:岩橋美智子)
http://www.grips.ac.jp/forum/

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【7】FASID 国際開発研究センター最新情報:    
    「Journal Express;アジア新興国、更なる融資の要請 他」
    「遠隔講座・特別講演2009年1月9日(金)のご案内」
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●Journal Express最近号のご紹介
Journal Expressは、最新の海外主要ニュースメディア・シンクタンク・雑誌情
報などを抜粋・編集した週刊国際開発情報誌(和要約付)で、2006年5月から
DAKIS(開発援助情報システム)に加わったサービスです。
今回は本年最終号を含む最近2号分の見出しとURLをご紹介します。
尚、次号は年明け1月7日(水)に発信を再開する予定ですので、ご期待願います。

○JX 3:31 (08.12.10) http://dakis.fasid.or.jp/report/jxpdf/jx3-31.pdf
アジア新興国、更なる融資の要請/2009年海外直接投資は15%減/財政支援の危
険/焦点:第2回開発金融国際会議(FfD II)/出版:FfD II関連/「ポス京議」
最新:COP14/ドーハ最新:「ドーハ宣言」同士の援助と貿易

○JX 3:32 (08.12.17) http://dakis.fasid.or.jp/report/jxpdf/jx3-32.pdf
日本は対ベトナム円借款、米国は対ニカラグア援助凍結/中米に共通通貨/「ポ
ス京議」最新:COP14と不満/出版:2008年開発貢献度指標(CDI);援助額の変
動と援助効果;2009年世界経済見通し(WB)/会議:開発に関するグローバルフォー
ラム「開発金融」(OECD)/ドーハ最新:年内の閣僚会合召集?

●FASIDでは慶應義塾大学、国連大学等の協力を得て
特別講演を開催します。
このたびは IPCC(気候変動に関する政府間パネル)議長である
ラジェンドラ・パチャウリ氏をインド会場に迎えての開催です。
みなさま ぜひご出席下さいますようご案内申し上げます。

日時:2009年1月9日(金)13:00〜15:00
講演1.テーマ
“Climate Science: Precise Answers and Robust Conclusions
 - Reflecting on the 4th Assessment”
講師:ラジェンドラ・パチャウリ氏 、IPCC議長
     (IPCC:気候変動に関する政府間パネル、
      ノーベル平和賞 2007年度受賞)
司会進行:ゴヴィンダン・パライル氏(国連大学副学長)

当日はパチャウリ氏が講演するインド会場をはじめ、ハワイ大学、
AIT(タイ)慶應義塾大学、岡山大学、早稲田大学等を接続するとともに、
各サイトにコーディネーターを配置しリアルタイムでの意見交換を行ないます。

講演2. テーマ
“Restructuring towards Low Carbon Society”
講師:西岡 秀三氏 (国立環境研究所 特別客員研究員)
司会進行:ゴヴィンダン・パライル氏 (国連大学副学長)

案内状:http://www.fasid.or.jp/daigakuin/sien/kaisetsu/doc_pdf/090109.pdf
会 場:UNハウス(国連大学) メディア・スタジオ
地 図:http://www.unu.edu/hq/Japanese/access/index.html
言 語:英語(通訳なし)
参加費:無料
主 催:(財)国際開発高等教育機構(FASID)、国連大学、
    慶應義塾大学大学院
締 切:2009年1月6日(火)
申 込:「日本語」ならびに「英語」にて、氏名、所属・役職、電話番号を
    E−mailで、セミナー事務局へお送り下さい。
セミナー事務局・お問合せ先:
    慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス 梅垣理郎研究室(石飛)
e-mail: yukko@sfc.keio.ac.jp
電話&FAX:0466-49-1065
〒252-8520 神奈川県藤沢市遠藤5322

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(FASID国際開発研究センター担当:土岐啓道)
http://www.fasid.or.jp

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【8】   パリDAC通信第86回 紛争と脆弱に関する国際ネットワーク〜INCAFの立ち上げ
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DACは、2008年12月に紛争と脆弱に関する国際ネットワーク(INCAF: International
Network on Conflict and Fragility)を立ち上げました。

(続きは以下のリンクから)
http://www.devforum.jp/paris/

(パリ通信担当:吉田 徹)

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【9】   英国開発学勉強会 (IDDP)
第3回勉強会 ご案内
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■ テーマ:「国際機関就職ガイダンス」
■ 講師:井手亮氏(外務省在ジュネーブ国際機関日本政府代表部 一等書記官)
■ 参加費:無料(勉強会運営費のご支援を歓迎します)
■ 日時:2009年 1月23日(金)15:00-17:00 サセックス大学
1月24日(土)14:00-16:30 ロンドン大学SOAS
  ※ 両日とも講演内容は同じです
  ※ 勉強会終了後、IDDP主催による懇親会を予定しております。詳細は、
参加ご登録された方に追ってお知らせいたします。
■会場:

―【2009年1月23日(金)】
サセックス大学 開発学研究所(IDS)Room 221
(University of Sussex, Institute of Development Studies, Room221)
*最寄り駅:Falmer駅(大学入口)
*住所:Institute of Development Studies, at the University of Sussex, Brighton, BN1 9RE
*地図:http://www.sussex.ac.uk/findus/images/campusmap.jpg (20番のIDS Building)
―【2009年1月24日(土)】
ロンドン大学SOAS ブルネイ・ギャラリー B102
(School of Oriental and African Studies (SOAS), Brunei Gallery B102)
*最寄り駅:地下鉄Piccadilly LineのRussell Square駅から徒歩3分
*住所:Thornhaugh Street, Russell Square, London, WC1H 0XG
*地図:http://www.soas.ac.uk/visitors/location/maps/41940.pdf (Brunei Gallery)
■ 形式: 講師によるプレゼンテーション・質疑応答
■ 内容:
日本は、国連等の国際機関に対し多大な財政的貢献を行っているものの、ほぼ全ての
機関において日本人職員数は望ましいとされる範囲を大幅に下回る状況が続いています。
このような状況を改善し、数多くの日本人に国際機関で活躍してもらうため、外務省では
「国際機関人事センター」を設置し、JPO(Junior Professional Officer)派遣制度に
よる若手人材の国際機関への派遣、国連事務局が実施する国連競争試験(National
Competitive Recruitment Examination)実施への協力など、様々な取組を行ってきています。
このような取組の一環として、今回の勉強会をIDDPとともに開催することとなりました。
国際機関においては、日本の組織(企業、官庁)とは全く異なるカルチャーで組織が運営
されており、採用や人事のシステムにもそれぞれ特徴があります。そこで、本ガイダンス
を通じ、こうした点に対する理解を深めていただき、より多くの方が国際機関への就職を
目指されることを期待しております。
【説明項目】
・ 国連における人事(採用・異動・昇進)の原則
・ 機関別、レベル別の採用制度の比較
・ 主な採用方法の説明
癧・国連競争試験
癧・JPO派遣制度
癧・ヤング・プロフェッショナル・プログラム(YPP) 等
・ 採用実現に向けての取組
癧・採用選考の基準
癧・学生時代に準備すべきこと
癧・応募に向けての準備作業
癧・応募書類作成の留意点

■ 講師略歴:
1997年早稲田大学法学部卒業後、人事院採用。2002年に政策研究大学院大学政策研究科
修了後、人事院総務局において公務員制度改革(2002-03年)、同給与局において給与構造
改革(2003-06年)を担当。2006年より、外務省に出向し、在ジュネーブ国際機関日本政府
代表部にて国際機関における日本人職員増強・人事管理に従事。
■ お申し込み方法:
2009年1月16日(金)までに下記メール・アドレスまでお申し込み下さい
iddp_uk@yahoo.co.jp (担当: 秋田・窪田)

【IDDP第3回勉強会 参加登録フォーム】(必須項目*)
—————————————————–
* お名前(漢字)*:
* お名前(ローマ字)*:
* 希望する会場*:サセックス大学(1/23) ・ SOAS(1/24)
* ご所属(大学名等):
—————————————————–
・件名は「IDDP 1月就職ガイダンス申し込み(お名前)」としてください
・3日以内にIDDPより返信がなければ、お手数ですが再度ご連絡ください

■ 共催:
外務省、英国開発学勉強会(IDDP)

—————————————————-
英国開発学勉強会
Intercollegiate Development Discussion Panel (IDDP)
iddp_uk@yahoo.co.jp / http://iddp.dreamblog.jp/
MLに関するお問い合わせ: iddp_ml-owner@egroups.co.jp
投稿の閲覧: http://www.egroups.co.jp/group/iddp_ml/
—————————————————-

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編集後記  公共部門の復権 – 新しいパラダイムの登場
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– – – – – –
はじめに
– – – – – –
年末・年始の編集後記を仰せつかることが多くなった。これも普段十分に
DC開発フォーラムの活動に貢献ができていないことへのおしかりと思っている。

2008年はまさに100年来と評されるような大きな変革の年であったといえよう。
1998年の金融危機は記憶に新しいところであるが、今回はそれをさらに大きく
上回り、あっという間に世界中をまきこんでいる。

– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
パラダイムの転換・40年周期説
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –

私が唱えている勝手な社会学的仮説に社会の基本的パラダイムの「40年周期説」
というものがある。40年毎に時代をリードする世代が交替し、またそれに伴い
中心課題が変わるというもの。

スタートは1789年。 イギリスでの産業革命の進行、これに続く市民社会型発想
がフランス革命で認識された頃をスタートとする。基本的人権の考え方が広まり、
国民国家の認識が固まり、身分制がこれ以降除々に崩れ、民主主義がひろまって
いき、その後大衆社会へと人類が大きく転換していくタイミングである。

– – – – – – – – – – –
1990年代以降
– – – – – – – – – – –

現在の1990年代からの最初の10年間は、市場経済移行、ニューエコノミー、イン
ターネット社会の到来、これに伴う企業経営のオープン化・社会的責任などが人
口に膾炙し、また開発課題としては、貧困削減・政治腐敗・ジェンダーなど社会
開発課題にスポットライトがあたり、日本ではバブル経済崩壊、市場開放が進行、
企業経営は思いきったスリム化が図られた。

2000年紀にはいり、グローバリズムがモザイク型多文化・多様型価値感社会へと
転換してきたのがこの10年間であろうか。産業的には重厚長大型産業が米国を中
心にブッシュ政権に支えられて活性化し、そしてこの2年ほどは米・中・露・印・
豪など地下・農業資源大国企業がその市場独占性をフルに活用し石油価格などが
高騰、さらにはかつてのバブル期に匹敵するほど元気になった金融業界が悪乗り
したサブプライムロー
ンが破たんへと向かった。

– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
そして現在 – なにが起きているか
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –

米国サブプライム問題は、まず金融・証券市場問題としてグローバル化した各国
にあっという間に広がり、さらに実体経済に波及。金融機関貸し渋りによる企業
・国の資金調達難、生産規模縮小による雇用調整、日本ではさらに派遣切りとい
った表現で社会問題化しつつある。

途上国・体制移行国はどうか。

いま、日本の地方では 途上国と同様のことが毎日のように生起している。

· 企業活動面ではまず輸出が不振に。相手国のマーケットが小さくなった。
(日本の場合はさらに円高が追い打ち)
· 海外からの直接投資として進出してきていた企業・工場などが操業停止、撤退、
 閉鎖に。
· 地元の金融機関が貸し渋り、新たな融資が受けられない。
· 正規社員の仕事も減ったが、多数いる非正規社員はまずレイオフ、自分の村に戻
 るカネも無い。
· 仕事が減り、会社経営も難しければ地元企業は倒産の危機に。
· 企業活動が縮小すると政府の税収も減少、教育・保健などの公共部門サービスに
 深刻な影響も。

– – – – – – – – – – – – –
減った企業体力
– – – – – – – – – – – – –

この20年間で、企業経営での大きな変化は、市場開放によるスリム化、無駄を省く
努力の徹底による、企業体力・余力の減少である。いわゆる”タメ”がなくなって
きたことにある。

日本のケースでみてみる。まず、スリム化、無駄を省くのは決して悪いことではない。
が、同時にたとえば ”企業内失業” ができなくなった会社が多い。従来であると、
我が国企業経営のひとつの大きな柱はヒトの確保であった。

景気に循環があるのは当然で、好・不景気の波がある。好景気時にフル操業が可能
な人員に、そして不景気であっても、残業カット、定期昇給・ベースアップ凍結、労
働時間短縮、関係会社出向、早期勧奨退職など、現有人員を減らさずに、企業の組織
的知恵・メモリーが維持されるように最大の努力を払っていた。

– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
失業を社会的に負担するのは民間部門?
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –

不景気の際の余剰人員を企業内失業と呼ぶが、こういったバッファを持つことの余裕
が日本企業、そして欧州系企業には多いとされてきた。これは失業という社会的に負
の資産を民間企業が社内的に負うという性格のものであり、公的部門は原則、容喙し
ない。

企業部門にはこの追加的なコストが発生するが、それが企業体力と表現されるものの
一部である。が、1990年代から続く市場開放、バブル経済からの回復過程の中で、残
念ながら日本の民間企業は、この体力を失ってしまっていた。また社会的にもこれを
許さない風潮があった。現在の日本は、スリム化した結果民間企業体力が減少、世界
的な景気の影響を受け、本当は触りたくない人員削減・派遣切りまでの措置をとらざ
るを得なくなってきた。

これに対し米国では、簡単にレイオフを行う形で失業を公的問題、すなわち雇用保険
などの給付という形で整理し、民間企業はこの公的部門をバッファとして利用できる
素地がある。つまり企業内失業という民間セクター努力ではなく、政府が社会対策と
して実施すればよいというものである。

一方日本の政府部門は、この雇用調整・失業政策に対して、中長期的なものは持ちあ
わせてはいるものの、短期的な緊急対応ができない。とはいっても地方自治体が、地
元への進出企業での従業員への対応として、自治体の臨時職員の採用、市町村営住宅
への入居、職業斡旋などの方策を実施し始めたのは、快挙とってよいであろう。

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公的部門の出動・復権 ― 新しいパラダイムの登場
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かつての大恐慌時の公共事業以上の規模の財政出動が世界的に求められている。

証券・資本市場への対応は 米国をはじめ各国で緊急避難的に実施された。が、実体
経済への対応はまだ十分とは言えない。当面の雇用・失業対策だけでなく、経済状況
回復のための積極的な施策・手段がもとめられている。

市場経済優先主義はここにきて大きな曲がり角にきたと言わざるを得ない。

世界的に公的部門の重要性が急速に増加し、財政均衡はいったん忘れ、政府部門のも
つチカラに期待するしか方法はない世界になっている。

米国はかつてのニューディール政策に匹敵する経済再生プログラムを発動するという。

日本でも、よたよた歩きの麻生政権が第1次・第2次補正予算についで通常予算も大幅
に財政支出を増加させてきた。当然である。

民間部門がどこまで何をするか、特に今回浮き彫りになった民間企業の”行き過ぎた”
スリム化と、それを望んでしまった世論は、反省すべき時期にきている。景気回復を
まって政府・民間セクターがよく考える必要がある。

とにかく世界は新しい公的部門主導型パラダイムにはいってきたことは間違いないよ
うだ。

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途上国向けニューディールを
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腕をふるってほしい政府部門が財政的に貧しく余力は当然ない。能力的にも個人では
情熱のある職員もいるが、組織的な対応はできない。各国の自助努力ではまったく足
りない。国際開発援助機関は、もちろん出資各国の財政状況も厳しいであろうが、大
規模な財政投資支出を伴うプログラムの実施が必要であろう。

即効性が高く後にいたるまで効果の大きい道路・鉄道・通信・ダムなどのインフラ設
備。環境・安全・保健・教育など社会生活開発にかかわる設備投資などがもっとも短
期的に資金が地元にまわり、そして長期的な寄与効果が期待できる。

これらの財政支出が、人々に雇用機会を提供し、その恩恵にあずかることを前提に、
国内貿易・途上国間貿易といった 南-南貿易・投資のチャンスが到来するとも言える。
あてにできない先進国への輸出回復を期待するよりも、規模は小さいとはいえ、国内・
近隣諸国マーケットを開いていくチャンスである。

ある意味では途上国にとって、自分たちの身の回りを見直し、整理し、よさを再発見
するチャンスでもあるのだが。

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良き2009年を願って
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さて来年末は どんな世界となっているか。新しい10年の始まりになってほしい。
みなさん、良き年を祈念しましょう。

以上

(泉 泰雄)

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編集後記:泉 泰雄
発行:ワシントンDC開発フォーラム