2010年8月31日号(開発協力のグローバルガバナンス、核実験反対 デー、他)


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2010年8月31日発行
                                 http://www.devforum.jp/
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    ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス

          −(dev-info)−

    皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。
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【1】  開発フォーラム新着情報チェック:
    
「Key Indicators for Asia and the Pacific 2010」
「World Youth Conference」
「核実験に反対する国際デー」

【2】  パリDAC通信: 第106回 援助構造,開発協力のグローバルガバナンス

【3】  東京発〜世界銀行からのお知らせ
    セミナー・イベントのご案内
    最近の活動から

[編集後記]      「PPP 官民連携のありかたを考える」

今回は、泉  泰 雄さんに書いていただきました。

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【1】 開発フォーラム新着情報チェック
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┌――┐Dev−Info 新着情報チェックでは掲載情報を
|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、
└――┘ info@devforum.jpまでご連絡ください。

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-日本関連-
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● パキスタンにおける洪水被害に対して、JJICAが、世界銀行・アジア開発銀行(ADB)が中心となって
実施する洪水被害ニーズアセスメントに参画することを決定しました。
http://www.jica.go.jp/press/2010/20100826_01.html

● 9月4日、JICA国際協力人材センターによる「国際協力人材セミナー in 東京」が開催されます。
http://partner.jica.go.jp/pub/20100904_tokyo.html

● 10月2日-3日、東京日比谷公園にてグローバルフェスタJAPAN 2010が開催されます。
http://www.gfjapan.com/index.html

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-マルチ・ドナー関連-
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● 8月23日-27日、メキシコにてWorld Youth Conferenceが開催され、若者と開発のテーマの下、世界
中からの参加者間で議論が交わされました。
http://youth2010.org/portal/index.php?lang=en

● アジア開発銀行より報告書、Key Indicators for Asia and the Pacific 2010 が発表されました。
http://www.adb.org/Documents/Books/Key_Indicators/2010/

● IMF世界銀行の2011年秋年次総会は、10月8日-10日、ワシントンDCにて開催される予定です。
http://www.imf.org/external/am/2010/index.htm

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-国連・関連-
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● 8月29日は、「核実験に反対する国際デー」でした。この日にちなんで、国連本部でイベントが行われ
ています。
http://www.un.org//en/events/againstnucleartestsday/

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-シンクタンク関連-
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● 米国シンクタンク、Center for Global Development (CGD)より毎年発表される開発コミットメント指数、
今年は9月10日に発表される予定です。それに先立ちCGDでは一般からの意見を募集しています。
http://blogs.cgdev.org/globaldevelopment/2010/08/who-should-receive-the-2010-commitment-to-development-award-send-us-your-suggestions.php?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+cgdev%2Fglobaldevelopment+%28Global+Development%3A+Views+from+the+Center%29

● CGDよりワーキングペーパー、Who Are the MDG
Trailblazers? A New MDG Progress Indexが発表
されています。
http://www.cgdev.org/content/publications/detail/1424377

● おなじくCGDよりエッセー、WChallenging Corruption in Africa: Beyond the Bleak Projections が発表
されています。
http://www.cgdev.org/content/publications/detail/1424376

● 英国シンクタンク、Overseas DEvelopment Institute (ODI)よりオピニオンペーパーTrust and value through long-term market relationships: better than a short-term focus on price
が発表されています。
http://www.odi.org.uk/resources/details.asp?id=4839&title=value-chains-direct-purchase

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【2】  パリDAC通信: 第106回 援助構造,開発協力のグローバルガバナンス
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DACの会合では,開発分野の他の会合に負けず劣らず,多くの専門用語が飛び交っています。議論に
参加していないと意味はさっぱり分からないのですが,議論に参加しても意味が分かるとは限りません。
実際,意味がよく分からない中で議論に参加している人も沢山いるのではないでしょうか(私もその一人
かも・・)。そういった専門用語の中で,最近よく使われる用語が「援助構造(aid architecture)」と「開発協
力のグローバルガバナンス(global governance)」です。今回は,これらを取り上げたいと思います。
http://www.devforum.jp/paris/backnumber/106.pdf

(パリDAC通信担当:上野 修平)
http://www.devforum.jp/paris/

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【3】  東京発〜世界銀行からのお知らせ
    セミナー・イベントのご案内
    最近の活動から
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(1) セミナー・イベントのご案内

■世界銀行で働く〜冨永二郎・世界銀行独立評価グループ(IEG)総局長補佐官
世界銀行情報センター(PIC東京)コーヒーアワー キャリアシリーズ第35回

日時: 2010年9月2日(木)午後6時30分から午後8時まで
場所: 世界銀行情報センター(PIC東京) 
http://go.worldbank.org/6IWNFK59C0
内容: 冨永二郎・世界銀行独立評価グループ(IEG)総局長補佐官から、世銀
職員になろうと思ったきっかけ、入行するまでにどのような経験を積ん
できたか、これまで、また現在どのような業務に従事しているか、世銀
職員を目指す皆様へのメッセージ等をご紹介いたします。
言語: 日本語
詳細、参加お申込み:http://go.worldbank.org/UIL6E5H920

■生態系と生物多様性の経済学を理解する
〜TEEB D0 : Ecological and Economic Foundationを読む〜

生物多様性条約市民ネットワーク、IUCN日本委員会、世界銀行東京事務所共催
「地球いきもの会議フェア」

日時: 2010年9月8日(水)午後6時30分から午後8時まで
場所: 世界銀行情報センター(PIC東京) 
http://go.worldbank.org/6IWNFK59C0
内容: TEEB Ecological and Economic Foundationは、D0とも呼ばれ、
すべてのTEEB文書共通に生物多様性と経済学を繋ぐ理論的な基盤
となっており、現在、議論されているほとんどを網羅し、解説し
ています。
生物多様性と経済の両立についてみなさんの疑問を共有した上で、
TEEB D0をご一緒に紐解ければと考えています。
言語: 日本語
詳細、参加お申込み:http://go.worldbank.org/3N7S6N67V0

■生物多様性保全商品・サービス開発ワークショップ
〜2011年から自社で提供できる、新商品・サービスを考える〜

生物多様性条約市民ネットワーク、IUCN日本委員会、世界銀行東京事務所共催
「地球いきもの会議フェア」

日時: 2010年9月15日(水)午後6時30分から午後8時30分まで
場所: 世界銀行情報センター(PIC東京) 
http://go.worldbank.org/6IWNFK59C0
内容: 本ワークショップでは、企業向けの「生態系と生物多様性の経済学」(TEEB-D3)
の事例やフレームワークを参考にしながら、今すぐとりかかることができる、
持続可能な商品・サービスを考え、参加者の皆様同士で議論をし合います。
言語: 日本語
詳細、参加お申込み: http://go.worldbank.org/5FHQJM6L60

(2) 最近の活動から

■8月25日、財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)、生物多様性条約市民ネットワーク、
IUCN日本委員会、東北大学・生態適応グローバルCOEとの共催で、世界銀行パブリックセ
ミナー「COP10における課題と展望:貧困削減における生物多様性の主流化」を開催しま
した。
http://go.worldbank.org/3MPB9KBYK0

(世界銀行東京事務所: 開裕香子)

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編集後記     「PPP 官民連携のありかたを考える」
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最近 PPP (Public Private Partnership) 方式による途上国支援が議論から
実践の域にはいってきていると報じられている。

官民連携方式は日本の国際協力に限らず業態によって有効な手段で
あることに異論はない。公共性の高いインフラ開発関連では、道路・港湾・
鉄道・空港などの交通インフラから上下水道・通信・電力などの分野で
活用されてきている。

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もっともその発端は財政対策であった。いわゆる経済成長期には財政支出先
として経済・社会基盤インフラ開発に資金が向けられてきたものの、
世界各国で1970年代以降特に社会開発(教育・厚生・保健・環境)分野など
への要請が高まり、また財政事情の悪化に伴い各国政府がいわゆる
公共事業部門に民間資金導入を図ろうとしたことに始まる。

本来ならば民間部門では経済合理性が低い事業内容であるものの、方法論としては
大きくわけて2つ、すなわち、1) 事業主体そのものは公共セクターが自ら行うものの、
民間資金活用方式と、2) 事業運営そのものに民間セクターの参入を求めるという形とがある。

前者は公共債発行やプロジェクトファイナンスといった方式で、後者について民間への
事業開放・民営化・民間委託方式などがあり、この場合政府の役割は規制・監督者として
民間化された事業内容が公共目的に合致しているかどうか、そして民間セクターが
事業主体となることにより発生するリスクを見守る。わが国ではもっぱらこの公共セクター
事業への民間資金活用と理解され、あるいは財政欠陥に悩む政府部門の財政からの
切り離し手段として活用されてきた。

一方、欧米の場合では一般的には、政策形成過程の早い段階から官民が協力して
事業や政策を検討することが行われ、行政に民間・社会の参加していることが特徴で、
民間企業・NGO・大学・地域コミュニティ・地域住民などの多様なステークホルダーが政策や
事業の検討に参加している。

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この官民連携を国際協力という世界でどのようにみるとどうなるか。

最近象徴的な動きで言えば、まず“事業仕分け”に代表されるようなODA分野への
風当たりの強さ、すなわち財政資金捻出の難しさを主因とするもの。その一方で、
民間セクター側は景気対策。 国内の景気の回復が遅い中、海外に活路という企業も多い。
本来、企業は事業リスクは自らとるべきものであるが、官の政策支援を受けて、
場合によっては日本のODA資金を活用しての設備・機器の輸出を図るというかたちとなる。

とはいっても、ODAを活用して日本の優れた技術・設備を提供するという発想は賛成である。
しかしながら、日本のモノは性能はよいが値段が高いという批判も多い。途上国側からみると、
設備の品質過剰に加えて、途上国に多くみられる設備管理への軽視といった風潮、
維持コスト高も加わり、供与した設備が宝の持ち腐れとなっているケースも多い。

その間隙を突くかたちで、中国・韓国などから国際協力、いや場合によっては民間投資方式で、
日本が得意としてきた技術・設備が日本に比べてはるかに低い金額で提供されている。

本来日本の強みとされてきた、特にインフラ分野技術・設備の国際協力の機会を失う
という”敗戦“経験が、価格の課題を超えるべく これまでのハード面だけでなく、
運営・運行などのソフト面でのサポートと組み合わせ”パッケージ“型支援として登場してきた。
技術運用上、設備維持管理上のソフトも併せてという発想であるが、それらは確かに
途上国が求めているパッケージであることは事実。とは言ってもそれがすべてではない。

わが国ODAは要請ベースでという大原則がある。かつての“押し付け”批判への対応から、
そして途上国オーナーシップ論から生まれてきた協力方式であるが、それがある意味で
ハード型発想を、またパッケージ型アプローチを助長しているように思えて仕方がない。

パッケージ型協力とは、設備をサポートする運営ノウハウのソフトにとどめる必要は
ないのではないか。途上国は、欧米方式がそうであるように、もっと政策・戦略段階からの
参画を求めている。確かにわが国国際協力でもそのような活動は行われていることは事実。
とはいっても ずばり言えば、年季奉公の省庁職員、コマ切れの事業によって、そして
受身の要請主義方式で、中身の濃い国際協力支援が可能であろうか。

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結論を急ぐ。技術・スキル指向の日本人にとっての弱みは政策対話・戦略形成分野であるが、
民間に人材は育ってきている。この部分は欧米が強いことも事実で難しい課題ではあるが、
この政策から戦略といった本来のソフト、さらには、ハードとその運営技術としてのソフト両面
のパッケージ方式も組み込んだ“包括型”アプローチを政府が支援し、民間が実施していくことが、
真に役立つ貢献度の高い国際協力になるのではないか。(泉)

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編集後記:泉  泰 雄
発行:ワシントンDC開発フォーラム